歌手 イ・サンウン紹介シリーズ vol.2
昨日、偶然テレビでNHKスペシャル「山口一郎’’うつ’’と生きる サカナクション復活への日々」を見ました。
その内容とイ・サンウンをついつい重ねて見てしまいますが、それは「自意識を捨てる」というところでです。
さて、今回の「イ・サンウン紹介シリーズvo.2」では、昔のインタビュー記事を翻訳してお伝えしようと思います。
曲はおろか、歌詞もろくに理解しておらず、本当に僕個人的な印象で音楽を語る訳ですので、受け止め方は人によって異なるでしょうが、歌手 イ・サンウンのバイオグラフィーは大きくは3つのカテゴリーに分けられると思っています。
まずは、アイドル時代と、ポスト・アイドル時代の2つに分けられ、さらに、ポスト・アイドル時代も大衆性と芸術性のはざまで、さらに2つに分かれます。
「歌手 イ・サンウン紹介シリーズ vol.1」では、95年に発売されたアルバム「공무도하가」(公無渡河歌)から03年の「신비체험」(神秘体験)までの8年間は、最も感性を研ぎ澄ませた時期であったと書きましたが、「신비체험」(神秘体験)から2年後に発売された12枚目のアルバム「RomanTopia」では、この8年間とは異なる雰囲気をまとうようになりました。
8年間で回復したアーティストとしての矜持から、「RomanTopia」で再び大衆性を取り戻す試行錯誤の時代へ入ったのではないか、そこで重要なのは自意識を捨てることではないかと思います。
「大衆性か、芸術性か」
時と場合によって用語は変わっても、あらゆるクリエイティブな活動局面においてこの2つのバランスの取り方は、社会的理解の獲得と、個人の個性を規定するのに重要です。
では、新聞記事の翻訳をシェアします。
イ・サンウンは「RomanTopia」から変わったなとずっと思っていて、ポスト「RomanTopia」を理解するのに、役立つ記事ではないかと思います。
이상은 12집 앨범 "로만토피아" 발매
自意識を手放し、リラックスした歌、その場所では、風が歌い、星が絵を描きます。空には雲一つなく、子どもたちの笑い声が響き渡ります。小さな花は静かに昼寝をし、恋人は欲張らずにささやきます(地図のない村)。イ・サンウン(35)の12枚目のアルバム「ロマントピア」である。ロマンスとユートピアをくっつけた造語だ。
「愛のエネルギーを伝えたい」 「これらの曲は、私が恋をして半年くらいのとき、頭の中で燃えていたときに書いたものです。この良いエネルギーを他の人に伝えたいと思いました。また、コミュニケーションの大切さを改めて実感しました」と語っているので、アルバム冒頭の曲は、彼が浮かべる甘くてほろ苦いラブレター。
また、その「ロマンスの世界」へ行く、読みやすい地図である。「いちばん綺麗な景色、君といっしょに行きたい場所~」 ギターを弾く音にピアノの音が乗る「地図にない村」ではチェロが、心地よく抱きしめてくれる。ピアノが春風のように揺らめく「いるか座」で彼女は、「君が雲の上を歩きたいときは、ピンクのパラシュートになる」「君と一緒だと世界が美しく見える」と歌う。色彩まだらな歌詞は、彼女の経験の繊細な絵日記であり、恋をしたことがある人なら誰でもうなずく童話である。
しかし、だからといって、このアルバムでは愛の感受性だけが際立っていて、彼女の色彩が埋もれているわけではありません。「前半部分がより大衆的な歌であれば、後半部で独りよがりにならない曲を実験したかったのです。自意識がないのはいけないが、ある程度手放す方法を知らなければいけないし、そのバランスを取るのは簡単ではない」Revolution '05'は、チャンゴのビートがよく合うエレクトロニック・ミュージックを連想させる。その上に「アリラン」の旋律が少し上に染み込み、ヘグムがいたずらに挟み込まれもする。
「西洋のビートにとどまらず、何か違うことに挑戦することも革命でしょう。自分のことをもう少し研究すれば、新しいものになれるじゃないですか。国楽的なヒップホップもできます。クラブでそんな音楽に合わせて踊れるでしょう。」求道者のような歌詞も相変わらずである。『생의 한가운데(生き生きとした中で)』で、彼女は「新しい花は雨の後にしか育たない」と言っている。
コントラバスが重く沈み、インドのシータが変形した楽器がぼんやりと響き渡る「기나긴 여행(とても長い旅行)」では、「私の世界は世界と調和し、心が空とつながっている」という夢を見る。
「20代の頃は『音楽、音楽』と狂ったように走っていました。たくさんのお褒めの言葉をいただきました。でも、ある時点で、音楽よりも自分を優先しているように感じました。音楽が上手いわけじゃなくて、音楽自体がすごいから、心を込めて向き合わなきゃいけない。スランプに陥りつらかったですが、薬でした。愛と挫折も結局は、人になれと自然や神からの贈り物だと思います」恋に落ちていつの間にか1年、彼女は「だんだんと元気になっている」と話す。「初めの瞬間、本当の自分をさらけ出し、お互いを知り、恋に落ち始めるじゃないですか。しかし、理想を探していくうちに少しずつ「偽の私」が出てきて、しんどい時もあります。それでも、あのキラキラした姿を保とうとすれば、もっといい人間になれでしょう。」それで彼女はアルバムの最後の曲で再び歌っている。チャングとガヤグムが出会いどんどんと拍子を合わす、地図に載っていない場所,イオ島。「握っていた緑の種、紫の土に植えよう…想像の中の島の村・イオ島の夢の中に、彼女と私は踊って踊ります~」
イ・サンウン 大阪LIVE #百年芸能祭
●7/19(金)午後7時開演
●吹田メイシアター小ホール
●予約フォーム https://x.gd/HLlAP
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