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書籍の書き出し部分(はじめに)を公開します

先日、著書の予約販売開始を告知させて頂きました。
(Xでの告知Post)
https://twitter.com/yonyonsaeki/status/1767391830717657508?s=20

多くの方にご関心寄せて頂き、また応援のコメントを頂戴しまして
予約段階にも関わらず一時IT・コンピュータ関連書籍全体でTOP5位、クラウドカテゴリでは1位と、平たく言えば目立たせて頂きました。日頃SNSで応援頂いている界隈の皆様のおかげです。有難うございます。

さて、予約開始間もない本記事執筆時点(2024/03/15)から発売まで1.5ヶ月ほどの期間があります。

以下のようなニーズに応えられたらと、可能な限り、
著書「成果を生み出すためのSalesforce運用ガイド」の解説noteを出していきたいと思います。

・内容次第で手に取るか考えたい
・勢いで予約したけれど積ん読(つんどく)にしてしまいがち
・むしろ期待したものと内容違った・・・(キャンセルしたい)

以下のマガジンに解説noteをグルーピングして投稿していきますので、良ければリンクへ遷移頂いて、フォローボタンをお願いします。

新着記事を追加した際に通知が受け取れます。

今回は"はじめに"を公開していきます。
「この本は、このような背景で、このようなことをこうした順序で書こうと思う」という概要が書かれているのが、"はじめに"になります。

書籍を買う際は、その本の"ノリ"のようなものが気になるかと思います。
本書籍の"ノリ"を理解頂く上でも事前にお読み頂けると中身の雰囲気を掴みやすいのではと思います。

以下、"はじめに"全文です。


本書について

 “Salesforce を仕事にする ”、“IT ツールや技術を仕事にする ” のに重要なこととは、一体何なのでしょうか。

 各種 IT ツールや技術は、その進化によって多くの人に身近なものとなりました。広い意味での IT 技術(プログラミングなど)を習得するハードルが下がり、多くの人が専門的な武器を身につけ、キャリアをひらける時代です。
 一方、“ 実務でその武器を発揮できる人、仕事で求められる人 ” と、“ そうでない人 ” のギャップはより色濃く分かれるようになってきているように思います。武器を覚えるだけでも奥深いことですが、それを適用し、応用すべき“実務”と“知識”には距離があるためです。

 「結局コミュニケーション力が重要だ」と括られることもありますが、実務上の課題を理解し、解決する過程で、Salesforce などの専門知識をうまく提示していく必要があります。その実務と知識のギャップの大きさのせいで、 コミュニケーションが難しくなってしまっているのだと考えています。

 実務と知識のギャップについて、多くの教科書や研修にお世話になった方は体感的に理解していると思います。Salesforceの機能をいくら覚えても、Salesforce をよく知らない営業担当者や、営業マネージャーとうまく話すことはできません。これは営業担当がいくらプレゼンやヒアリングの研修を受けても、訪問先のお客様の前でうまく話せるようになるわけではないことと同じです。

 武器として Salesforce の知識やスキルを増やすことは、プロとして、専門家として内面を鍛え続けるうえで絶対に重要です。しかし、“ 仕事、実務の現場 ” では “ 成果 ” を求められてしまうのもまた事実です。

 その観点で、現実の仕事で向き合うSalesforceとは直接関係しないキーワードや、別の姿をした問題や対処について、悩み・学び・成長すべきことのほうが、Salesforce 管理者にとってはより切実かつ重要な課題になってきます。

 Salesforce を実務で扱い始めた方の多くは気づいていきます。
学ぶべきはSalesforce というよりも “ ビジネスそのもの ” であり、IT 技術だけでなくITやビジネスの基礎であり、業務/業績改善といった会社固有の実務であり、そしてそれらをどう学び、成長し続けるのかは非常に難しいテーマです。
 本書は、“Salesforce という IT 製品、機能、技術を解説する本 ” ではなく、 実務において Salesforce を含め、さまざまな手段を活用する“Salesforce 管理者の実務を考える本 ” です。

Salesforce 管理者の課題

Salesforce は大企業から中小企業まで本当に広く使われています。そのため、Salesforce を導入するにいたった経緯や、その体制、管理者の課題も多様化しています。

 昨今では中小企業中心に、経営も、営業改革も、IT も、Salesforce も未経験という方が、他業務と兼務をしながら一人管理者として着任し、Salesforce を守り育てるようなケースも非常に多くなっています。初期の構築や導入す らも自力で行うというパターンも多く見られます。ユーザ企業の内製力がつ くことは、中長期的には価値のある取り組みですが、非常に難易度の高いも のになっています。

 多くのSalesforce 管理者は四苦八苦しながら取り組み、一生懸命勉強して いますが、成果につながらなければ評価されることも難しく、なんとかコミュニティや周囲の力を借りて自信を深め、自身の道を切り開いて活動しています。

 そんな現役の Salesforce 管理者の人々の話を聞くにつれ、管理者に対して、何か新しいアプローチで長きにわたる継続的な悩み・学び・成長を支援するツールは作れないだろうかと考え、本書の執筆を決めました。

 Salesforce の提案、開発、導入、運用に長年携わり、多くの管理者の人々と苦労をともにする中で、Salesforce はビジネス変革の主要で汎用的な手段となることを確信しています。
 Salesforce を管理者の手によって会社で機能させるために、Salesforce 単体をとらえるのではなく会社のビジネスや業務に即した管理者実務、Salesforce 活用のベースにある基礎的なビジネス・IT基礎知識を踏まえて総合的な観点でとらえ、学び続けることを本書の目標にしています。

本書の構成

 本書は Salesforce でのシステムの設計・開発といった構築に特化したものではなく、“Salesforce を管理する ” という実務者の視点で課題との向き合い方、知識をとりまとめたものになっています。とはいえ、Salesforce管理者の実務を学ぶにあたって、Salesforce そのものの基礎知識や設定技術といった武器強化の学習を避けて通ることはできません。

 そのため、まず第 1 部では Salesforce を軸にして、その概要と学び方のポイントをWebや無料で得られる多くの情報から絞り込んでふれます。 
 Salesforce の管理者業務をこれから始めるという方は、こちらで解説した内容から道筋を立てて、学習を開始し、第 2 部以降を読み進めてもらうのがおすすめです。

 続いて第 2 部からは、Salesforce での業務改善作業を考える前準備として、みなさんの会社のビジネスと業務について理解を深めていきます。Salesforce の標準的な業務プロセスや機能を知り、自社のビジネスモデルと 業務とのちがいを考えます。また、Salesforce によって行う業務変革の本質 をおさえて、自社に置き換えた場合の活用をイメージします。

 そして第 3 部は、守りの管理者業務についてです。日々のルーティンや定 常的な運用業務の効率化や安定化について考えます。Salesforce 管理者は、いつも技術的な仕事を行なっているわけではありません。社内のメンバーやマネージャー、経営層とのコミュニケーションや、日々システムを安定的に使ってもらうための定常的な作業や不具合の対応、システム改善や業務改善要望のとりまとめなどがあります。まずは、しっかりと日々の業務を安定的に回すための戦い方を考えます。

 最後に第 4 部は、攻めの管理者業務についてです。Salesforce を中長期的に管理すると、さまざまな製品・業務領域(ドメイン知識)を扱うことになります。また、チーム・組織で Salesforce の管理業務を行うことも重要なテーマになっていきます。会社の成長、Salesforce の成長、管理者チームの成長に向けた課題や知識を確認します。
 豊富すぎる Salesforce の機能や知識のうち、“Salesforce 管理者の実務” を行ううえで重要なポイント、うまく使うための考え方やフレームワークといった応用的なものを多く紹介します。

 対象となる会社の実務も、Salesforce も初心者にとっては難しい内容になるかもしれません。その場合は、一気に読み進めるのではなく、第 1 部で紹介する学習方法や情報ソースを使い、初歩的な機能の理解や用語の理解はWeb 上の情報をうまく使いながら、ゆっくりキャッチアップしていければと思います。

 逆に公式のナレッジサイトで確認できる初歩的でまとまった情報、そのほかWeb /リアルイベントなどで無料で手に入る情報はあまり書いていません。具体のナレッジは陳腐化が早いため、むしろ “Salesforce 歴約 15 年の経験の中で大きく変化しなかったこと”や、“意味のある歴史背景などのこれからも変わらないこと ” を主に集約しています。

 子がいなければ親になれないことと同じように、Salesforce を知るだけでは Salesforce 管理者にはなれません。管理し、改善すべき会社のビジネスと業務、そして会社のお客様があって、初めてみなさんは Salesforce の実務者になれます。
 より多くの実務者により長く寄り添えるツールとして、また、いつか後輩 ができたときにみなさんの伝えたいことのいくつかが言語化されたツールと して、本書が役立てれば幸いです。

#Salesforce本
#Salesforceの青本

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