京急新1000形の歴史⑶ ステンレス車(ラッピング車)
⑴ 京急新1000形ステンレス車(ラッピング車)の概要
2007年から導入された新1000形ステンレス車ですが、2015年に製造された新1000形のうち4両編成で製造された1800番台からは、従来の塗装と大きく変化しました。
2015年以降に製造された編成に関しては、車体側面のラッピングが新1000形アルミ車を模したラッピングとなっています。
この様に、車体側面が新1000形アルミ車を模したラッピングが施された車両は4両編成(1800番台)以外にも、6両編成(1600番台の初期の編成)、8両編成(1177F、1185F)が存在しています。
8両編成に関しては、床下機器がSiC素子VVVFインバーター制御を採用しているのも特徴的です。
今回は、これらの車両について説明していきます。
⑵ 京急新1000形ステンレス車(ラッピング車)のバリエーション
➀ 15次車(1800番台)
2015年度は、6両編成2本(1361F、1367F)と4両編成2本(1801F、1805F)が落成しました。そのうち、4両編成2本が今回の話のメインとなるラッピング車に該当します。6両編成に関しては、割愛します。
今回、製造された4両編成は車両番号が1800番台を名乗っています。今回、製造された1800番台は車両前面の形状が今までの新1000形と大きく異なっています。もはや、別形式ですね。
今までの1000形との相違点を以下に記します。
・車両前面の貫通扉が、中央に移動。
・車両前面に貫通幌を取り付けることで、4+4両の8両編成を組むことが出来、地下鉄に乗り入れが出来る。連結部の通り抜けが出来る。
・客室と乗務員室の仕切り扉が引き戸になった。
・運転台の構造がコンパクトになっている。
・標識灯等は、従来は電球交換は内側から行える構造になっていたが、1800番台では外側から交換できる様な構造になっている。
・電球がLED化している。
② 16次車
2016年度に4両編成(1800番台)1本(1809F)と6両編成2本(1601F、1607F) 、8両編成2本(1177F、1185F)が落成しました。
当年度に製造された6両編成と8両編成は、今まで導入された車両とは異なりマイナーチェンジがされています。前面の部分は、従来通りですが側面が大きく異なっています。側面は、1800番台と同様のラッピングが施されています。
また、概要にも記述しましたが8両編成に関しては床下機器に変更されています。
車端部の座席に関しては、アルミ車以来のクロスシートが車端部片側のみではありますが設置されました。
当年度から製造された6両編成からは、車両番号が1300番台ではなく1600番台を名乗っています。