コミュニケーション能力を高める
人の幸福に最も影響が大きいものは、周囲の人との関係の質である。……どうも、これは万人に当てはまるもののようです。
周囲の人と良好な関係を築き、向上させるには、手段はどうあれ、やはりコミュニケーションを上手にとることが欠かせないでしょう。
わたくしは、この点で大きな失敗をしました。
それは、中学1年生の時ですが、その頃は、よく学校の帰りに小学6年のときの担任だったF先生の下宿に寄って話をしたものでした。
そのF先生から、
「野中! おまえの言うことは難しすぎる。五つ以上年上で、尊敬できる人とだけ話すようにしろ。」と言われたのでした。
わたくしはこの言葉を真に受けてしまいました。
五つ以上年上で尊敬できる人は、周りにいませんでしたし、いたとしても気楽に何でも話せる状況ではなかったでしょう。
それで、大事な事ほど人と話をしない少年になっていきました。
相手に合わせて話をわかりやすくする努力といったことは、全然やらないままになっていました。
これは大きな誤りでした。
結果として、非常に孤独な人になっていきました。
F先生から、
「野中! おまえの言うことは難しすぎる。五つくらい年下でも、尊敬できる人でなくてもいい、誰とでも話せ。相手がわかるように工夫するんだ」とでも言われて、わかりやすく話す工夫を重ね続けていたら、人生は大きく変わったものになっていたでしょう。
このことに氣付き、また、障害者職業カウンセラーという職業に就き、そもそも理解力に難のある方々や、関心を持っていないような方々とも話をしなければならなくなって、わたくしは、「わかりやすい話し方」を真剣に研究しはじめたのでした。(極意塾投稿No.394)
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