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わかりやすく話す(10):要約して提示する

話は、内容を要約して提示して話すとわかりやすくなる、いっそ結論を見出しにしたらどうか、という話です。

表題や見出しは、単に話材を示して「◯◯◯について」「◯◯◯の◯◯」というのではいかにも事務的で面白くないですね。

むしろ、結論を表題や見出しに持ってくると俄然興味が湧きます。

目次を読めば、そのまま話の筋がわかり、要点の記録にもなっている、というのは合理的ですね。こういう工夫がされた書物は少なくないですね。

けれども、わたくしがいた職業リハビリテーションの分野では、それまでほとんど応用されていませんでした。

そこで、思い切って、各章節の結論を見出しにするということをやってみました。

例えば、ある講演の内容を文章にまとめたものの見出しの一部を挙げると、こんな調子でした。

3千人、いや6千人に教えられた
一般の障害者の20倍難しい?
常識がよじれて(?)鍛えられる
ハローワーク利用者の半数は精神障害者が占める?
就職件数もうなぎ登りだが…
ジワッと深刻さを増す在職精神障害者の問題
本当は何人雇用されているのか?
困っているならみんな助けてやったらいいじゃないか!
行き着く先はサポーテッド・プレイスメントか?
配慮事項の核心は5項目
20年も30年も精神障害者を受け入れ続けた事業所では?
この居心地のよさはどこから来るのか!?
富士山を一緒に登るようなもの
いっぺんにやろうとするのはおよしなさい

当時、こうしたことを一緒に研究する仲間もおらず、ひとりで奮闘していた感があります。

当時とすれば画期的なことたったと思いますが、世の常で、必ずしも誰からも賞賛されたわけではありません(笑)。

けれども、わかりやすく伝えようとする精神を継承してくれた後輩達がいます。彼らには変わらない尊敬の念を持っております。(極意塾投稿No.404)

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