年上の女性と交際する
(中学生向け極意塾:今の私が中学生だった私にアドバイスするというシリーズを掲載しています。)
同じような話を繰り返しているが、それは、楽しくて楽で実り多い人生のために絶大な効果がある、美味しい美味しい話だからだ。
ま、今回で終わるよ(笑)。
私は、人生を振り返って、何が良くて何が駄目だったのか、何をどう考え、どうすると良かったのか、徹底的に分析した。
その結果のひとつ。
およそどんなことでも氣軽に相談できる尊敬できる姉、または姉のような存在がいたら、実際に通ってきた人生より、圧倒的に生きやすい人生になっていたに違いない。
中学3年の夏休みに、何人かで行く計画だった山登りが、結局わたくしひとりで行くことになってしまったことがあった。
頂上で休んでいると、二人連れの年上の女性が登って来た。
山頂の開放感もあってか、どちらからともなく話をした。
リーダー格の方は、東農大の学生と言っていた。
確か六つか七つ年上の人だった。
とても落ち着いた、優しい、おっとりした雰囲氣の女性だった。
当たり障りの無いことを語っただけだったし、こちらは巧みな話術を身に付けているわけでもないし、田舎の中学3年生らしいぶきっちょな会話だっただろう。
でも、とても楽しかったのだよ。胸が温かくなったのだよ。
帰りは、一緒の道を下りてきたのだが、その時のなんとも言えない幸福感を今もよく覚えている。
例えば、この人と交際する! ……というアイデアは全く浮かばなかった。そういうことをしてもいいんだという考えが全く無かった。
交際と言っても、それこそ半年か1年に一度会って、私が普段なら到底言えないようなことを思い切り語って、大人のアドバイスを受ける、というようなものだろう。
しかし、そういうことができていたなら、精神的にかなり楽になったはずだ。
また、女性の目から見ての具体的なアドバイスは、その後の異性との間でのさまざまな軋轢を未然に防ぐことにもなったに違いない。
中学生の頃から、年上の尊敬できる女性とできる限り付き合わせてもらう……これは楽しくで実り多くて失敗の少ない人生にする、よりよく生きる技なのだよ。