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転倒事故を未然に防ぐ極意:三支点理論(2)

リハビリテーション工学で、肢体不自由の高齢者が、家中にロープを張り巡らせて、ロープを辿ってトイレやキッチンに移動するという事例を見せて貰ったことがあります。

その時、たいへん優秀なリハビリテーション工学の権威者は「これが今まで見たなかでいちばん優れた方法です」と言った言葉が忘れられません。

ありふれた太めのローブを柱から柱に結びつけてあるだけ。これで用は足り、安全性に問題は無く、費用はごくわずかで足り、修理も簡単。何一つ不足は無いとのことでした。
極意塾的発想ですね(笑)。

夜、暗い中をトイレに行く、階段を上り下りするといったことは、これから多々あるでしょう。
そういう時、必ず「3支点を保持する」。すなわち、何かにつかまって移動する。こんな簡単な方法が、転倒事故防止に絶大な威力を発揮します。

とくに高齢者がいる家では、どこに行くにも3支点が確保できるようにしておくのが転倒事故防止のコツですね。

こんなことは、多くの人がよくわかっていて、実践しています。
しかしそれを「3支点の確保」という明確な原則にしているものを残念ながらわたしは見ていません。
そこで、あえて極意塾の技としてあげたというわけです。

わたしは、暗い所を移動する時は、必ず壁に手を置くとかして、3支点の保持を心がけています。
駅の階段を上り下りする時でも、手すりを触りながら上り下りしています。エスカレーターでは必ず手すりに手を置いています。
今は手すりなど無くても全く問題ないのですが、不意に人とぶつかるとか、足が滑るとかということが無いとは限りません。
というよりも、これからの生活を考え、今から絶対に転倒事故に遭わないよう、習慣作り、トレーニングの意味でやっているのです(笑)。
転ばぬ先の杖ならぬ、転ばぬ先の3支点保持です(笑)。(極意塾投稿No.026)

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