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氣心が通じる楽しい会話にする:そっと物真似理論(1)
話をしているうちに、徐々に、なんとなく親しみが湧いてきて、別れる頃には、ぜひまた会って話をしたいと思うようになっている……。そんなことが簡単にできたら素晴らしいではありませんか!
特に異性と近づきになりたいと願っている人には、超お薦めの技があります。
話をしているとき、相手の仕草を氣付かれない程度にそっと真似る。ただそれだけです。
これを極意塾では「そっと物真似理論」と称しています。
相手が腕組みしているなら、こちらもそっと氣付かれないように腕を組む。
相手が手を口に当てているなら、こちらもそっと氣付かれないように手を口に当てる。
相手が髪を触っているなら、こちらもそっと氣付かれないように髪を触る。
相手がグイッとビールを飲み干しているなら、こちらもそっと氣付かれないようにグイッとビールを飲み干す。
相手が右手を上にして手を組んでいるなら、こちらもそっと氣付かれないように右手を上にして手を組む。
正面にいる相手が左側を向いているなら、こちらもそっと氣付かれないように右側を向く(鏡のように真似るので、この場合は方向が反対になります)。
相手が下を向いているなら、こちらもそっと氣付かれないように下を向く。
‥‥このような感じで、延々と、そっと氣付かれないように、相手の物真似をし続けるのです。
実際にやってみると、ほとんどゲームみたいなものです(笑)。
人は無意識のうちに、相手が自分を真似ている、あるいは自分と同じようにしているというのは分かっています。人はそういうことに非常に敏感です。人は、自分を真似る人には、基本的に好感を持ちます。それは相手の方から積極的に自分に近づこうとしている、好意を持っていて、その好意を示そうとしていると理解するからです。
しかし、露骨にやりすぎるのは、不自然なのでお薦めできません(笑)。あくまで、そっと氣付かれない程度に、自然にやるのがコツです。
相手の仕草を真似るためには、相手をよく見て、相手に氣を向けていなければできません。そして、相手に合わせようとしない限りは、真似ることはできません。
要は、相手に氣を向け続ける! これが肝心なのですね。
徹底して相手に合わせていく。こんな簡単な、ほとんど遊びのようなことで、コミュニケーションは断然よくなります。
反対に、人間関係を壊したいなら、徹底的に相手に合わせないことを続けていれば、簡単に達成できます(笑)。
この技は、直接的には、落語家の金原亭世之介師匠から学びました。感謝。(極意塾投稿No.053)