虚しさから逃れる方法
やらなければならない事がない時、暇のある時こそが、
虚しさが牙を向く瞬間だから、
よくよく注意して、心して過ごさなくちゃいけない。
暇がある時、意識して過ごさないと人の思考は、
ふらふらと四方八方を彷徨う性質がある。
今ではない、過去や未来に意識が飛ぶ。
例えば、昼ごはんを食べているのに、
意識はいま口にしようとしているその一口ではなく、
食べ終わった後の食器洗いのことを考え、
面倒くさいなあなど考えている。
その一口に集中すれば、味も食感もクリアになり、
美味しいなあという気持ちもわいてくる。
すべて、いまここにあるもの、していること、
最終的にはその一呼吸を意識すれば、
そこには必ず満足がある。
逆に、いまここから一瞬でも意識を離してしまうと、
気持ちはそぞろになり、いまから満足を得られず、
自分のエネルギーは虚空に吸い取られてしまう。
それこそが虚しさの正体。
だから、虚しさから逃れる唯一の方法は
外からの忙しさや刺激を求めるのではなく
自分の肉体がここにあることをしっかり意識して、
呼吸して、行動すること。存在すること。
下の世界においては、
意識は、四方八方に本当にたやすく彷徨う。
それをいまここに留めておくには
一瞬一瞬ほどの短さの努力が必要。
そうすれば、日常に暇などなくなり、
虚しさから逃れることができる。