✉️空に馳せる

こちらの流れをお借りしています。

▼お借りしました!
カナリアさん宅:メイメイさん
よねこさん宅:シャオロンくん(お名前だけ)


「そういえば、朝ごはんはもう食べたの?」

 メイメイにとってはなんてことない日常会話の台詞だったのだろうが、以前のことを思い出し思わずに変にどもってしまった。
 弟扱いが嫌というわけではないし、頭を撫でられるのも拒否するほどではない。ただ単純に、慣れないのだ。妙に気恥しくて、恰好が付かないというか。恰好つけているわけではないのだが。
 そんなこんなで反射的に背筋を伸ばすとメイメイは少し不思議そうな顔をしていて、失礼な態度だったかな、と心の中で反省していると今度は時間があるかと聞いてくる。

「え?」
「ちょっとだけバトルに付き合ってくれない? 最近できてないから鈍りそうなの!」

 そう言われてゴージャスボールから出てきたのは、逞しい姿のガブリアスだった。

「私に勝てたらいいものあげるわ」

 そう言う楽しそうな彼女の表情と、バトル、という単語にそれまでの気恥しさや心の中での反省はすべて吹き飛び、自然と口角があがる。
 ”いいもの”、は気になりはするが、バトルの勝敗よりも彼女に誘ってもらえたことが嬉しかった。

「実は今日、配達物の予定はメイさんとこだけなんです。オレも午後はどうしようかなーって思ってて」

 冷静に答えながらも、すでにその片手はモンスターボールを納めている鞄に伸ばされていて、誰で相手をするか、どういう風に戦うかを考えて心臓が高鳴る。
 メイメイもイゼットのその言葉だけで、”YES”と捉えてくれたくれたようだ。

「そういえば、メイさんとバトルするのは初めてっすね!」
「そうね!ロンとは何回かしてるのよね」
「はい!相手してもらってます。ロンさんとのバトルはいつもすっげー楽しいです!」

 手の内を先に出してくるあたり、バトルに自信があるのだろうと窺える。バトルレストランを営んでいるくらいなのだから、当然と言えば当然かもしれないが、きっと、期待してくれているのだろう。

「だから……ってわけじゃないっすけど、オレ今すげー楽しみで、わくわくしてます!」

 考えがまとまり、伸ばしていた手を鞄から離す。その手にボールは納まっておらず、代わりに傍に控えていたナハトの翼を一撫でする。その意味をナハト自身も理解したようだ。
 一度身を屈めてその顔をイゼットの傍に寄せれば、彼も今度はそのくちばしを撫で、彼女は満足気に一声した。
 そしてメイメイの方を見据えれば、パートナーのガブリアスと共にきらきらと輝く瞳がこちらを見ているのが分かる。

 その期待に、応えたい。

「準備は良い?」

 メイメイの言葉に、イゼットは大きく頷いた。
 きっと彼女には見せたことのないような、挑戦的な笑みを返して見せる。

「オレに屋外そらでバトルを挑んだこと、後悔しないでくださいね!」



メイメイさんからのバトルをお受けします!

▽ナハト/アーマーガア♀
【性格】まじめ
【特性】ミラーアーマー
【持ち物】ゴツゴツメット
【技】アイアンヘッド/はねやすめ/ボディプレス/てっぺき

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