💤また今度、の為に

こちらの流れをお借りしています。

▼お借りしました！
いるいさん宅：アマナちゃん、アリスちゃん

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「ねえ、僕とバトルする？」

　何の気なしに吐き出した言葉。
　誰もいなくて暇だったし、自分とは違う色の腕章を付けてたから、バトルできるかなあって思ったんだけど。

「バトル大好き！でも黄色チームだから、またどこかで会ったときバトルしてくれる？」

　そっか、黄色の人とは出来ないんだった。残念。
　いいよ、と返事を返して、もう一度、じっと相手を見る。

　しっかりはしてそうだけど、自分よりも年下そうなおんなのこ。
　連れてるのは色違いだけど、大人しそうなイーブイ一匹。

　バトルは好き。
　相手の慌てる顔、悔しそうに歪む顔がたまらなくて。必死に抵抗してくる姿が、あがく姿が、滑稽で。
　それに、相手が強ければ強いほど、生き苦しくて、興奮する。

　だから、手応えのないバトルはつまらない。一方的なのは趣味じゃない。バトルはギリギリで、スリルがなくちゃ。

「……キミはさあ、強いの？」

　だって、ふわふわしてて、柔らかそうだから。優しい色をしてて、眩しいから。
　強いよ、くらい自信もって返してくれなきゃ。
　そう思って吐き出した言葉に。

　空気が変わった。
　彼女は挑戦的な目をして、笑っていた。

「次、会ったときに分かるよ」

　ゾクリ、と、背筋に何か冷たいものが走った気がして。
　ああ、これだ。この、感覚が。

「……あはっ」

　気分が高揚する。久しぶりだ。本当に、最近はつまらない相手ばっかりだったから。
傍に控えているエウも、なんだか楽しそうにしている。

最高だ。思わずにやけてしまう。

「僕はねえ……シックス、って言うんだ。キミは？」

大嫌いなこの"名前"を、自ら名乗りたくなる程度には。