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確定申告相談は税理士しかできません、が…
確定申告真っ盛りの時期です。
わたしは、連日、コールセンターやら各種無料納税相談会場で日々納税者の皆さんと向き合っています。
今年はたくさんの相談に乗っています
無料納税相談とはなにかというと、確定申告会場の一角に税理士どもが陣取っているコーナーがありますが、あれです。それ以外にも税理士会が独自で開いたり、商工会議所が開いたり、青色申告会が開いたり、とあります。
ここで、無料納税相談というのは、納税者の皆さんにとって無料ということで、従事する税理士はちゃんと報酬が出ます。一応。
税理士の報酬といっても、丸々一日働くことを考えると、それだったら他所でフツーのお客さんの申告を行った方が良いというレベルの報酬です。
なので、こういっちゃなんですが、そこらの税理士としてはそんなに積極的に従事したいというものでもないものだと思います。
だいたい11月から12月にかけて各種相談会と、一番大きな確定申告会場及びコールセンターでの従事の募集が税理士会からあるのですが、毎回この人員を確保するのは、税理士会の担当役員の先生にとっては頭の痛い問題のようです。
一方で、わたしは開業したてなので、出来るものは全部やりますと応えて出しました。その結果、ほんとうに毎日のように割り当てがやってきました。そして、支部の先生方からやたら感謝されるようになりました。
開業したてですから…
こういったところにはいろんな方がいらっしゃいまして、なんといいますか、こういってはナンですが、勉強になることばかりです。うむなるほど、こういった現実世界もあるのか。
確定申告の相談は税理士の独占業務です
さて、タイトルです。税理士法に以下のように規定されています。
(税理士の業務)
第二条 税理士は、他人の求めに応じ、租税(…)に関し、次に掲げる事務を行うことを業とする。
一 税務代理(…)
二 税務書類の作成(…)
三 税務相談(…)
(税理士業務の制限)
第五十二条 税理士又は税理士法人でない者は、この法律に別段の定めがある場合を除くほか、税理士業務を行つてはならない。
ここで太字とした「業とする」とは、
税務代理、税務書類の作成又は税務相談を反復継続して行い、又は反復継続して行う意思をもって行うことをいい、必ずしも有償であることを要しない
こととされています。国税庁はそう規定しています。
つまり、無償であろうと、税理士ではない者が
「確定申告でお悩みのあなた、その悩み、解決します」
と謳うのは、税理士法違反です。
この時期になると毎年、SNS(Twitterですね)にこの手の業者が現れ、みんな(税理士のみなさん)でよってたかって糾弾しにかかります。
ほか、界隈では有名な(政治色の強い)団体もありますが、あまりよく知らないですし、これ以上は語りません。
ともかく、確定申告は、申告書を作るに至らずとも、その相談に応じることからして税理士の独占業務となっております。
(業としてでなければ=反復継続しなければセーフ)
(どんなものにも例外があるように、これにも例外はありますが、今回、割愛)
冒頭の、税理士による無料納税相談があるのは、確定申告はこの税理士法上の無償独占業務であるから、ということもあります。
なのですが…
でも、確定申告士(的なもの)があってもいいかも…
確定申告をする人の多くが、給与+年金といった、源泉徴収票を入力すれば足りるレベルである、という現実もあります。あとは、住宅ローン控除を受けるため。さらには、不動産を売った人。
毎年こういった方たちが大量に確定申告を行っている。
操作だけなら必ずしも税理士である必要はない。
慣れればそこまでじゃないことを大量の不慣れな人が行うから非効率さが生まれているという側面があるわけです。
となると、確定申告士(仮称)的な資格を設けてもいいかもしれないな…とは思います。確定申告だけは、業として行うことができる資格。
なにやらよくわからない業者が跋扈するよりはその方が良い気がしてきました。制度設計をどうしていくかは要検討ですが。
本日は以上です。ご覧いただきありがとうございました。