見出し画像

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#41 からあげ夢現鶏とベッドで仕事

からあげ夢現鶏

久しぶりに会った友人と電話で話していたら、実は美味しいからあげのタレをつくったから、食べてみてという。

そのときは、まあ、40年もからあげを食べてきて、そんなにからあげごときで騒ぐのもどうかと思っていたが、からあげは好きな食べ物ではあったので、重い腰を上げて、からあげよりも友人に会うことを楽しむつもりで実際に会ってみた。

ところが、勧められるままに食べてみるとどうだろう。一口食べて、今まで食べたどのからあげとも違うと感じた。なにか後を引く感じ。これは旨い。そう思った。

そこで早速、夢喰夢叶で、そのからあげをつくって出すことにした。ちょうどその頃、からあげは空前のブームでもあった。

自立支援センターおおいたも、福祉だけではいずれビジネスの限界がくると思っていた。そこでからあげの店を作り、その店長を障害者がするというのも面白いと思った。

要は、的確に健常者に仕事を振れれば、障害者が店長であってもできると思ったからだ。それはユニバーサルスペース夢喰夢叶も同じこと。

肉体労働はできないが、頭脳労働は車いすでもできるはず。なので、車いすだろうがなんだろうが、采配が振れるかどうかにかかっているのだ。そして将来的には、知的障害者の人にからあげの仕込みをしてもらう店舗づくりの展望も抱いている。

ただ、なかなか飲食業というのは難しい。夢喰夢叶も軌道に乗せるのに時間がかかった。こうして立ち上げたからあげ屋、別府からあげ夢現鶏(むげんどり)もそうだ。

立ち上げるまではいいが、軌道に乗せられるかは、それに係わる人間がどれだけ本気で取り組むかにかかっている。味は間違いない。あとは売る方法を考えるだけだ。


ベッドで仕事

最近、褥瘡(じょくそう)が悪化したため手術をし、3か月程入院をした。退院してからも、座るのが大変になり、ベッド上でパソコンを使っての仕事が多くなった。

キーボード を打って文字を入力するのは、手にペンを持って一本ずつ打つので時間はかかるが、少しくらいの文章なら打てる。あとは音声入力装置などもあるので、それを使って音 声入力もできるようにしている。

仮にもっと残存機能が低下したとしても、今のテク ノロジーを駆使すれば、どういう状態であってもパソコンを操ることはできるだろう。

ホーキング博士は、まばたきで入力する。つまりどういう状態になっても、仕事をしようと思えばできないことはないわけだ。

特に社長業であれば、ビジネスのアイデアを考え、それをできる能力のある人に振り分けて仕事をしてもらうことができれば、会社というのは存続していける。

健常者にしかできないことは健常者がすればいいし、障害者だからこそできることは障害者がすればいい。要は自分の残存機能で障害者で あることの特性を活かして、いかに仕事につなげていくか、これが重要だと思う。

YouTubeチャンネル↓

ユニバーサル別府

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?