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超プラス志向 自叙伝「車いすの暴れん坊」2016年5月1日に書店とAmazonで販売…

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超プラス志向 自叙伝「車いすの暴れん坊」2016年5月1日に書店とAmazonで販売開始 一組限定ユニバーサルデザイン温泉宿を計画中 NPO法人 自立支援センターおおいた会長 有限会社  ヘルプメイトグループ取締役社長

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  • 一日一組限定ユニバーサルデザインの宿

記事一覧

超プラス志向

はじめに いろんな出来事に出会うとき、人はどう生きて行くのか、俺はどう生きて来たのか、そんなことを考える。 この半世紀と少し、決して誇れるような人生ではないけれ…

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10か月前
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地獄から帰還(^^;

地獄から帰還(^^; ちょっと簡単な手術で、2週間ほど入院していました。 コロナのせいで、ヘルパーさんを一切入れることができず、地獄の毎日でした(^^; 一日8時間から…

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2年前

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#42 おわりに

神童と言われた子供の頃から、荒くれた学生時代、汗と涙の自衛隊、そして厳し過ぎた青年隊から、土木現場の現場監督の話。そして事故。 普通であれば人生のどん底で苦しみ…

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3年前
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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#41 からあげ夢現鶏とベッドで仕事

からあげ夢現鶏 久しぶりに会った友人と電話で話していたら、実は美味しいからあげのタレをつくったから、食べてみてという。 そのときは、まあ、40年もからあげを食べ…

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3年前
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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#40 電動車いす

愛車のことも話しておこう。愛車と言っても車のことではない。もちろん車も特別仕様のトヨタのハイエースはあるが、ここでの話は俺の車いすのことだ。俺の電動車いすの価格…

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3年前
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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#39 ユニバーサルスペース夢喰夢叶からの予想図

さて、話を本題に戻そう。ユニバーサルスペース夢喰夢叶(むくむく)のことについて話しておきたい。初めは社員の福祉厚生のために始めたものだ。 自立支援センターおおい…

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3年前
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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#38 俺の哲学と永ちゃん(矢沢永吉)との出会い

俺の哲学と永ちゃん(矢沢永吉)との出会い 俺の哲学 閑話休題とでも言おうか。ちょっと息抜き程度に読んでほしい。皆は自分が落ち込んだときに、どうしているのだろうか…

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3年前
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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#37 介護制度は旅行でも使わせろと病院で使えない介護制度

介護制度は旅行でも使わせろ 今の介護制度は、24時間の介護制度が整っている市町村もあれば、そうでない市町村もある。 これによって地域で生活することができたりでき…

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3年前
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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#36 ユニバーサルデザインコンサルタントの実績

自立支援センターおおいたで俺がコンサルタントしたものがいくつかある。 まずは 野上本館という旅館の家族風呂。車いすの座面の高さに洗い場が造ってあり、そのま ま取り…

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3年前
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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#35 ユニバーサルデザインホテル

もうこの話を始めて20年くらいになるだろうか。別府に住み始めてからずっと思っていることだ。 この頃、やっとホテルの中に1部屋か2部屋、ハンディキャップルー ムと…

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3年前

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#34 ユニバーサルデザインの街や店舗と車いすの飲んだくれ

ユニバーサルデザインの街や店舗 もう今からのお店はすべてユニバーサルデザインにするべきだ。 飲食店もそうだし、洋服店であっても、雑貨屋でも。なぜなら先にも言った…

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3年前

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#33 求められるユニバーサルデザイン住宅

うちの事務所と住居が入っているユニバーサルマンションは、俺が建設会社にプレゼンして造ってもらった。造りたいと思って10年かかった。 まだ、バリアフリーという言葉…

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3年前

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#32 障害者のユニバーサルデザイン専門学校

俺はいつか、ユニバーサルデザイン・コーディネーター養成のための専門学校を創りたいと思っている。障害者の専門学校だ。 この学校ではユニバーサルデザインに関するあら…

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3年前
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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#31 障害者だからできる仕事

就労する場合、障害者の就労はいかに健常者の作業能力に近づくかによって、就労 できるかが決まる。 例えば、下半身が不自由であっても、両手が健常者と同じように 使えれ…

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3年前

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#30 障害者の能力に応じた障害者雇用

日本の場合、障害者就労は0か100なのだ。 簡単に言うと、まず、寝たきりの人が就労するというのは、今の段階では限りなく0に近いだろう。 もちろん特殊な能力があっ…

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3年前
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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#29 行政が考える自立生活

話は前後するが聞いてほしい。NPO法人自立支援センターおおいたは、2002年に障害者ふたりと健常者ふたりでスタートした。 そしてピア・カウンセリングやI LP(…

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3年前
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超プラス志向

超プラス志向

はじめに

いろんな出来事に出会うとき、人はどう生きて行くのか、俺はどう生きて来たのか、そんなことを考える。

この半世紀と少し、決して誇れるような人生ではないけれど、俺が生まれてから今日までを、行きつ戻りつしながら振り返り、自叙伝として残しておくことにした。

誰かが共感してくれればいい。いや、反感でもいい。笑ってもらってもいい。拙い物語のどこかに気に留まるところがあればと思っている。

俺はこ

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地獄から帰還(^^;

地獄から帰還(^^;

地獄から帰還(^^;

ちょっと簡単な手術で、2週間ほど入院していました。

コロナのせいで、ヘルパーさんを一切入れることができず、地獄の毎日でした(^^;

一日8時間から10時間、ヘルパーさんに、お手伝いしてもらっているのに、看護師さんが、それに対応できるはずもなく。

ナースコールを押しても、直ぐには来ない。酷いときは20分も待たされました。

もし、息が苦しいとかなれば、最悪の事態になって

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#42 おわりに

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#42 おわりに

神童と言われた子供の頃から、荒くれた学生時代、汗と涙の自衛隊、そして厳し過ぎた青年隊から、土木現場の現場監督の話。そして事故。

普通であれば人生のどん底で苦しみ喘ぐような悲劇の件を期待されたかも知れないが、残念ながら、人生を諦めるような気になったことはただの一度もない。

事故の後からの入院転院、リハビリ生活を読んでいただいても分かるように、極めて楽天的に前向きにどこまでも上昇志向なのだ。

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#41 からあげ夢現鶏とベッドで仕事

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#41 からあげ夢現鶏とベッドで仕事

からあげ夢現鶏

久しぶりに会った友人と電話で話していたら、実は美味しいからあげのタレをつくったから、食べてみてという。

そのときは、まあ、40年もからあげを食べてきて、そんなにからあげごときで騒ぐのもどうかと思っていたが、からあげは好きな食べ物ではあったので、重い腰を上げて、からあげよりも友人に会うことを楽しむつもりで実際に会ってみた。

ところが、勧められるままに食べてみるとどうだろう。一口

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#40 電動車いす

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#40 電動車いす

愛車のことも話しておこう。愛車と言っても車のことではない。もちろん車も特別仕様のトヨタのハイエースはあるが、ここでの話は俺の車いすのことだ。俺の電動車いすの価格は200万円を超えている。

リクライニング機能、チルト機能、座席の上下などが付いている外国製の電動車いすだ。すべてのコントロールが手元のパネルやジョイステックでできるようになっている。

障害に加齢が加わり残存機能が徐々に奪われて行くと、

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#39 ユニバーサルスペース夢喰夢叶からの予想図

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#39 ユニバーサルスペース夢喰夢叶からの予想図

さて、話を本題に戻そう。ユニバーサルスペース夢喰夢叶(むくむく)のことについて話しておきたい。初めは社員の福祉厚生のために始めたものだ。

自立支援センターおおいたは、7人の重度障害者、車いすに乗った障害者を雇用している。飲んだり食べたりするのが好きなスタッフが多く、俺も一緒に行くのだが、トイレがある飲食店がなかった。

そこでトイレが使えて、気持ちよく飲み食い ができる店をつくりたかった。そして

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#38 俺の哲学と永ちゃん(矢沢永吉)との出会い

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#38 俺の哲学と永ちゃん(矢沢永吉)との出会い

俺の哲学と永ちゃん(矢沢永吉)との出会い

俺の哲学

閑話休題とでも言おうか。ちょっと息抜き程度に読んでほしい。皆は自分が落ち込んだときに、どうしているのだろうか。信じてもらえないかも知れないが、俺もこれまでいろんなことで落ち込んできた。しかしそのときにもうひとりの俺が右45度上空から俺を見ている。

そして頑張っている俺に対して、
「米倉、お前しかできないんだ。この壁を乗り越えるのは、この逆

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#37 介護制度は旅行でも使わせろと病院で使えない介護制度

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#37 介護制度は旅行でも使わせろと病院で使えない介護制度

介護制度は旅行でも使わせろ

今の介護制度は、24時間の介護制度が整っている市町村もあれば、そうでない市町村もある。

これによって地域で生活することができたりできなかったり、自治体の財政が圧迫されたりする。なぜ、こんな制度にしてしまったのだろうか。本来、憲法でいう平等の考え方から言えば、どこの地域に住んだとしても同じサービスが受けられるべきではないか。

下手をすれば、福祉サービスが整ったところ

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#36 ユニバーサルデザインコンサルタントの実績

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#36 ユニバーサルデザインコンサルタントの実績

自立支援センターおおいたで俺がコンサルタントしたものがいくつかある。

まずは 野上本館という旅館の家族風呂。車いすの座面の高さに洗い場が造ってあり、そのま ま取り着いて入浴ができる。オーナーが天然の石をくり抜いたものにこだわったので、そこは傷を作らないように少し気をつけなくてはならないが、バスマットなどで対応 すれば大丈夫。源泉かけ流しの半露天風呂だ。

そして竹の井ホテル。ここには3つのユニバ

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#35 ユニバーサルデザインホテル

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#35 ユニバーサルデザインホテル

もうこの話を始めて20年くらいになるだろうか。別府に住み始めてからずっと思っていることだ。

この頃、やっとホテルの中に1部屋か2部屋、ハンディキャップルー ムというものがあるホテルができてきた。

確かに全然ないよりは格段によくなった。しかし設備は俺から言わせるとまだ全然不十分だ。軽度の障害がある車いすユーザー にしか対応できていない。もっと工夫をすれば重度の障害者でも使えるハンディキャ ップル

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#34 ユニバーサルデザインの街や店舗と車いすの飲んだくれ

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#34 ユニバーサルデザインの街や店舗と車いすの飲んだくれ

ユニバーサルデザインの街や店舗

もう今からのお店はすべてユニバーサルデザインにするべきだ。

飲食店もそうだし、洋服店であっても、雑貨屋でも。なぜなら先にも言ったように超高齢化社会では、20~25%は杖をついたり車いすに乗ったりするような人が出て来るわけだ。

そこでオーナーたちはこう聞いてくる。「ユニバーサルデザインにしたら何人の方が来ますか」と。

ただ考えてほしい。例えば、A店、B店という

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#33 求められるユニバーサルデザイン住宅

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#33 求められるユニバーサルデザイン住宅

うちの事務所と住居が入っているユニバーサルマンションは、俺が建設会社にプレゼンして造ってもらった。造りたいと思って10年かかった。

まだ、バリアフリーという言葉さえ社会に浸透していなかった頃だ。会う人毎に、ユニバーサルマンションの素晴らしさを伝え、これからの超高齢化社会では必要だと訴え続けた。

何度かいいところまで進むのだが、建築主と建築会社と俺の中で食い違いが出てくる。一度は図面までできて、

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#32 障害者のユニバーサルデザイン専門学校

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#32 障害者のユニバーサルデザイン専門学校

俺はいつか、ユニバーサルデザイン・コーディネーター養成のための専門学校を創りたいと思っている。障害者の専門学校だ。

この学校ではユニバーサルデザインに関するあらゆることを教える。パッケージデザインや標識、ハートビル法、障害者や高齢者が使いやすい住宅、設備、自動車のデザイン、そしてこの専門学校を卒業した者が各企業に就労できるように、しっかりとしたパイプをつくり出口を確保する。就労先はいろんな企業が

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#31 障害者だからできる仕事

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#31 障害者だからできる仕事

就労する場合、障害者の就労はいかに健常者の作業能力に近づくかによって、就労 できるかが決まる。

例えば、下半身が不自由であっても、両手が健常者と同じように 使えれば工場のような流れ作業もできるし、パソコンでプログラムを組んだり、数値 を打ち込んだりする作業は変わらなくできるだろう。

ただ、俺たちのような重度障害 者は手もまともに使えない。動く機能としては、肘が曲がる、手首の甲の部分が上を 向く

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#30 障害者の能力に応じた障害者雇用

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#30 障害者の能力に応じた障害者雇用

日本の場合、障害者就労は0か100なのだ。

簡単に言うと、まず、寝たきりの人が就労するというのは、今の段階では限りなく0に近いだろう。

もちろん特殊な能力があって、ベッドの上で意思伝達装置などを駆使してパソコンを操作し、健常者でもできないような仕事をするという人もいないではない。

かのホーキング博士などは、そういう特殊な能力のある人と言えよう。彼は身体を動かすことはほとんどできないが、頭脳と

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自叙伝「#車いすの暴れん坊」#29 行政が考える自立生活

自叙伝「#車いすの暴れん坊」#29 行政が考える自立生活

話は前後するが聞いてほしい。NPO法人自立支援センターおおいたは、2002年に障害者ふたりと健常者ふたりでスタートした。

そしてピア・カウンセリングやI LP(自立生活プログラム)を勉強しに東京まで通った。ほぼ毎月、上京していたような気がする。

初めの頃は行政もなかなか自立生活運動や自立生活プログラムについては分かってくれなかった。
「そんな危ないことせずに施設に入っていればいいじゃないか」

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