イケてる情シス/イケてない情シス
先週は仕事の中で偶然、「情シス(情報システム)部門」ネタが重なりました。
企業で働いている人であれば多かれ少なかれ自社の情シス部門のみなさんとの関わりがあると思います。
個人的には情シスと近い距離で仕事したことがないのでPCのセッティングや不具合があった時の問い合わせ、ネットワークが繋がらない時のお知らせやメンテナンスなどの時に少し関わるくらいですが、実際には情シス部門にはどんなミッションがあって、どんな仕事しているのでしょうか。
一般的にはこんな人材要件のようです。
システム開発要員
社内システムのアプリケーションを開発・改修する人材
運用・保守要員
情報機器、ネットワーク、社内システムのハードウェア(サーバー、ストレージetc)を維持する人材
プロジェクトマネージャー
システム導入についての一連の流れ(要件定義⇒基本設計⇒製造⇒テスト⇒受け入れ⇒リリース)を管理する人材
自社システムの専門家
社内システムの配置やデータ構成、システムの利用目的や利用者などを把握した人材
※参考:
https://www.pmtech.co.jp/blog/itgeneral/a11
そんな中、先週は某企業のCDOの方とのMTGの時と、DX担当者同士の交流会の中で「情シス」の話題になりました。
「DXを進める」という目的を達成するうえで、ITの専門家である情シスのみなさんとの連携・協力は多変重要です。
DXの部門は設立間もないが、情シスは10年以上前から設立されている。
DXの部門は人数も少なく兼務者や中途人材も多いが、情シス部門は人数も多く、良くも悪くも業務フローが確立している。
CDOとCIOがそれぞれ存在しており、DXテーマになると役割が曖昧になる。
最近こういう話が多くなってきています。
DXを推進するうえで、これからの情シスはどうあるべきか?情シス部門の各メンバーにはどういうスキルやマインドが求められるのか?
そういう視点で「イケてる情シス」と「イケてない情シス」について色々な方とのお話を統合すると以下のようになりそうです。
◆イケてない情シス
・社内システムの開発、保守、運用を外部ベンダーに丸投げしている
・自分たちが新しい技術を学ぶ気がない(ex:クラウド触ったことない)
・ホスピタリティがない(言われたことにお役所的に対応するだけ)
・「それはできません」など、否定から入る
・業務効率化、コスト削減、安定稼働などの目標設定もなければ、アピールもない
◆イケてる情シス
・自ら新しい技術を学び内製できることは行い、外部ベンダーをしっかりディレクションする
・ホスピタリティがあり、120%の対応をするとともに先回りして未然にトラブルを防ぐ
・事業サイドからの要望や相談に「どうやったら実現できるか?」「どうすればより良くなるか?」をITの専門家視点で一緒に考える
・業務効率化、コスト削減、安定稼働などの目標を自主的に設定しファクトとともに健全にそれをアピールする
自社の情シス部門はどっち寄りでしょうか?
後者であれば非常に頼もしいですね!
このテーマは情シスだけの話ではなく、むしろ会社全体の重要なテーマであり、DXや組織人事においては最重要テーマの一つではないかと思います。
どうやって後者のような素晴らしい情シスにしていくのか?そのヒントになりそうな話でも交流会は盛り上がりました。
「情シスは社内のネットがつながらないからなとかしろ、PCが壊れたからなんとかしろなど、基本的にトラブル対応ばかりで日頃から誰かに感謝されることが皆無」
↓
「いつもネットが問題なく繋がっているのはあなたたちのおかげです、ありがとうって感謝したことあります?(ない・・・)」
↓
「DXにおいてはDX部門だけでなく情シス部門もいかにヒーローにするか?が重要」
これらの話を聞いて、少なくとも私は一般的な情シスに対するイメージや実態の解像度が上がりました。
そしてどんな課題を抱えているかも少し理解できました。
確かにITの専門家である情シスをポジティブに巻き込まずして社内のDXは進まなそうです。
もし仮に、自社の情シスがイケてないとしたら、どうマインドセットを変えるか?
おそらく「寛容さ」「共感」「理解」のアプローチが重要なのかなと思います。
そのうえで、情シスが社内からポジティブに注目されるきっかけをいかに作れるか?が次のポイントになりそうです。
これからDXが進めば進むほど、このテーマが顕在化するのだと思います。。
そんな時はこの話を思い出して情シスのみなさんと一緒にDXを成功させたいなと思いました。