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「デジタルの日」をどう解釈するか?

2021年10月10日と11日は「デジタルの日」だそうです。

デジタルの日とは

デジタルの日は、デジタルに触れ、
使い方や楽しみ方を見つける日。
年に一度の、デジタルの記念日です。
実は、今年初めて創設されました。

テーマもあります。#デジタルを贈ろう です。
たとえば、祖父母に、タブレット端末を贈る。
子どもと、プログラミング教室に行ってみる。
仕事なら、業務のデジタル化にチャレンジしてみる。

馴染みのないデジタルを知り、触れる機会を、
あなたの周りの大切な人と作りませんか。
もっと楽しいかも。より便利になるかも。

そんなみんなのアクションが、
日本の「人に優しいデジタル社会」を進めていく
きっかけになることを願っています。


デジタルの日は祝日ではないですが、最近創立された祝日だと「山の日」がありますね。

山の日、まだあまり浸透していない気もしますが、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」という趣旨とのことで、登山しようとか、山の写真を撮ろうとか、アクションがなんとなくイメージできます。


一方の「デジタルの日」はそれと比べるとちょっとボヤっとする感じがしますね。「デジタル」という言葉というか概念が、「山」と比べると人によって認識、捉え方が幅広いからでしょうか。

あとは「誰向け?」というのもあります。

今の子供たちはもはやデジタルナチュラルなのでピンとこなそうですね。

アナログの良さを知る世代向けなのかな、メインは。

「デジタルの良さをアナログな人に届けよう」というイメージかもしれません。

確かに日本は欧米や中国と比べでデジタル化遅れています。


スイスの有力ビジネススクール「IMD」が発表した、2020年版の「世界のデジタル競争力ランキング」では全63カ国・地域中、日本は27位です。


なぜ日本はデジタル化が遅れているのか?これは色んな人が色々言っている中で私なりに納得感あるのは以下の3点です。


①国土が狭く、何でも近くにある

アメリカや中国と比べると日本は一部の地域を除いてはコンビニ、スーパー、ショッピングモール、医療機関、飲食店、役所など徒歩~自動車で30分圏内にほぼ何でもあります。ちょっと最寄り駅の商店街に立ち寄ってフラフラと買い物を楽しむので、ECやネット予約の需要がさほど高くありません。


②物質的豊かさ

特にミレニアル世代以降では、生まれた頃からモノに困ったことは滅多にないと思います。公共インフラは整い、ファストファッションや100円ショップのモノが溢れ、コンビニや食べ放題の飲食店で気軽に食べ物が手に入る環境です。例えば私の世代(1979年生まれ)だと子供の頃、公園や駅のトイレのトイレットペーパーはほとんどの確率で切れていましたが、そんな光景も数年もすれば珍しくなってきたと思います。それくらい経済は一通り潤っていたこともあり、「差し迫った生活の危機」「現状を打開する必要性」を感じにくく、一定の幸福感があり、デジタルがそこまで普及しなくても特に困らない、むしろ新しいデジタルをイチから覚えるのは面倒、という感覚の人が多い気がします。


③リアルコミュニティ充実

日本は世界的に見れば国土が小さく、その割に人口が多くGDPが高く、共通言語がほぼ一つの島国という非常にユニークな国です。

地元の仲間、学校の友人、近所のママ友などネットがない時からリアルコミュニティが充実していて、いつでも気軽に集まることができたし、多国籍な人たちと比べると価値観の壁、文化の壁、言語の壁などを感じることなく関係構築してこれたことで、デジタルで遠くの人たちや違う国の人たちとすぐに繋がることができるデジタルの良さを享受仕切れていないように思います。


つまりこれまでは「デジタルなくても十分幸せだからいいよ」という感覚の人たちが多かったので結果として世界と比べるとデジタル化が遅れているのだと思います。


しかし、2020年以降はコロナの影響でいよいよ日本でもデジタルの必要性が高まってきました。

人との接触や外出をここまで控えるようになると距離が近くにあったとしても、ECやデリバリー、オンライン授業やリモートワークなどの必要性が増しています。

リアルコミュニティも三密回避のためなかなか集まることができず、テレビ電話やSNSを通じたコミュニケーションが主流となってきています。

そういう状況になり、これまでどうにかアナログ主体でやってこれていた日本の政治や経済や医療や教育が、いよいよデジタル主体にならざるを得なくなりました。「デジタル庁」が創設され、「デジタルの日」が創立したのはきっとそんな背景からなのです。


「デジタルの良さ」って何だろう?


自分なりにデジタルの良いところを考えてみると、大きく2つの要素があります。


一つ目は、「デジタルには感情がない」ということです。

エクセルなんかは身近で良い例だと思いますが、計算や表を作る際、

どんなにデータ量が多くてもエクセルは文句を言いません。

決められたルールの通りに動きます。だからちゃんとこちらでやりたいことを設計しさえすればデジタルに対しては人に対するような感情を気にせずタスクを丸投げできるし、作業時間や曜日を気にする必要もありません。

デジタルにはモチベーションという概念がないのです。なので、人が面倒だと思うこと、イヤだなと思うものはとことんデジタルにやってもらいましょう。近い将来、掃除や洗濯もイチから全てデジタルがやってくれる世界になってほしいと思います!リアルタイム多言語翻訳もどんどん精度が増していくことを心から願っています。


二つ目は「デジタルは世界共通である」ということです。

全国や世界の人やモノと一瞬で繋がれます。

興味があればどこまでも探求できるし、一方で自分自身でブレーキをかけないと気が付かないうちに危険な目にもあうかもしれません。

世界中の情報と触れることで広い視点、新しい価値観を獲得することができるとともに、翻って人間らしさとは何か?自分らしさとは何か?デジタルを活用して自分自身は何者になりたいのか?ということについて考えさせられるのがデジタルと人間の面白いところかなと思います。


そんなデジタルについて考える日である「デジタルの日」は、敢えてデジタルを忘れ、アナログな1日を過ごし、デジタルの良さと自分らしさを再認識する日にしてみようかなと思います。





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