飛び降りて、徹底的にやる。
「飛び降りること、リスクをとること、投資することが先。それなしに大きな成功はない、これが人生の摂理だと思いますよ。」
とある尊敬する方からのアドバイスだった。
色々とチャレンジはしてきたと思う。前例がないこと、誰もやりたがらないこと、自分の苦手なこと、相手の求めること、チームで取り組む大きな課題など。
でも「飛び降りたこと」は、今まで一度もなかったかもしれないなと思った。それこそがまさにこれからの自分を成長させるキーワードなのでないかと直感的に思った。
今月から始まる「グループ経営者育成プログラム」の一環で、日ごろから尊敬している方にインタビューさせていただいた中で感じたことだった。
その方は「誰よりも失敗経験してきた自負がある」と仰っていた。
しかしその失敗経験によって、大きい谷(失敗)の後には必ず大きい山(成功)がある、これは挫折ではなく投資である、という風に物事を捉えることができるようになってきた、次第にタフになってきた、とも仰っていた。
ご自身が長く身を置かれていた金融の世界でも大きな投資なくして大きなリターンは絶対にない、それらは全て人生の、自然な摂理なのであるということだった。
それからもう一つ。
何でもかんでも飛び降りれば必ず成功するわけではない。大きなリスクを伴う決断や行動であればあるほど不安が付きまとう。実際に失敗することもあるだろうし、逃げ出したくなることもあるだろう。では成功と失敗の分かれ道は何か?
上場企業の経営コンサルを長年やっておられるその方から見た時の「成功要因」は結局のところ、
徹底的にやること
努力すること
絶対に諦めないこと
これに尽きるという。
この3つの言葉自体はどれも基準が曖昧で、どこまでやればそう思えるのか?がわかりづらいところ。しかし「経営」や「リーダー」というテーマにおいてのそれらの言葉は必然的に、
(誰よりも)徹底的にやること
(誰よりも)努力すること
(誰よりも)絶対に諦めないこと
と、暗に誰よりも、一番。ということになるのだと感じた。
自分の中ではもちろん、社内の誰よりも、競合を含めた市場の誰よりも、つまり結局それは世界中で誰よりも、ということになる。
そこまでしてやるべきこと、やりたいこと、自身を奮い立たせるような原動力は何なのか?
それはまさに自分自身の「ミッション」、「存在意義」が何なのかであり、なりたい姿(ビジョン)を具体的にして目標設定し、今いる場所から逆算してそこに到達するよう徹底的に努力する、ということに帰結する。
ここまで書いて、改めて自分のことを振り返ってみると、「自分には大きな挫折がない」ということに気が付く。それを今までは、自分は前向き思考だからとか、挫折を挫折と感じない、成長の機会だと捉えているからと思っていた。実際そういう側面もあるんだろうと思うが、同時に、本当に高いところから飛び降りるような経験や、不安に押しつぶされそうな中、リスクを背負って決断したような経験はないのではないか?とも思う。
今月から始まる「グループ経営者育成プログラム」の私のテーマが決まったような気がする。
いかに「飛び降りて、徹底的にやる」か。
今取り組んでいる仕事を徹底的にやりきること、今以上にリスクテイクして前に立って成功させること、それら全部をコミットすることが次のステップにつながっていくと思う。