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L:45 特別展 「ひかりの底」

2023.11.04

こちら見てきました。

公式のリンクがあるけど、写真が出てこないので、美術手帖のリンクから。

ステレオタイプな『陰翳礼讃』に留まらず、影と表裏一体で存在し、むしろ光源そのものをさえ「かげ(影)」と呼ぶ、日本で育まれた「光」に対する感覚に注目。コンセプトを技芸の深みにも通じる「底光り」とし、平板な、明るいだけの光ではなく、和紙を透かすくぐもった不透明な光、闇を孕んだ光、無限の色を含んだ光、無彩色の光など、光の表現の豊かなバリエーションと、それを実現する多彩な素材や技法を紹介する。

公式webページより

橋本麻里さんがキュレーションされているということで、ご本人がツイートされているのを見かけ行ってきました。
ツイートを辿ると作品の解説をされているので、鑑賞前後で読むとよさそう。会場内では作品説明の資料はなかったような。

11時過ぎに行った時は、人も少なくじっくり見られてありがたかった。会場のTERRADA ART COMPLEXⅡの雰囲気も落ち着いていて、気持ちよく鑑賞できた。

写真は螺鈿や焼成された陶芸の方がキラキラとしていて、いわゆる映える感じなのだけど、唐紙の銀、白、薄いグレーを行き来する光沢などは目の前でしか見られないと感じた。写真では伝わりにくい。

山村慎哉
山村慎哉

近くで見られるのが素晴らしい。四方から回って眺められる。瞬きするたびに色が変わって作品が生きているような感覚。

山村慎哉
橋本知成
橋本知成

雨の後のアスファルトに落ちた油膜を思い出す。きれいなのだけど、化学的な毒っぽさ(自然じゃない)がある。

誉田屋源兵衛
誉田屋源兵衛

最初見た時、これどういう素材なのだろうと思ったのだけど、後で橋本さんのツイートを見て理解。
見たことのない色。特に手前のは金色のような茶色のような銅板のようにも見えるし。これも見る距離、角度で、色が変わる。


かみ添
かみ添

写真ではわかりにくいのだけど唐紙に層があって、白、銀、薄いグレーの模様に見える。これも近づいて見ると、遠目からとは異なる映り方をする。

井本真紀
井本真紀
井本真紀

化石のような形。言われなきゃガラスとはわからない。

江里朋子
江里朋子
江里朋子

うわぁ〜すごいと言いたくなる細やかな文様。基本、箱だと思うのだけど何を入れるのだろう?

清水卯一
清水卯一

今回の展示の中で唯一、ケースに入っていた作品。鱗が敷き詰められたような表面。一つの鱗の中にも青のグラデーションがあるようにも見えて、立体感が感じられた。

エレベーターも業務用(搬入用?)でかっこよい

どの作品も技巧の極致にあるんだろうなと素人の私にでも感じられる、細やかさ。こういう技術、なんとか残っていて欲しいし、海外にも紹介されて、価値を理解してもらうことは大事だなと感じる。本展は日本の国内空港でも行われるとのこと。どこなのだろう?

会場の天王洲のTERRADA ART COMPLEX Ⅱに初めて行ったのだけど、エレベーターも大きくステンレスとコンクリの質実剛健な作りが、私の好みでよかった。

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駄々こね太/ Essayist
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