ナマズん

米津玄師さんについてエッセイを書いています。ロッキングオンジャパン音楽文月間最優秀賞2作掲載中✩.*˚

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米津玄師さんについてエッセイを書いています。ロッキングオンジャパン音楽文月間最優秀賞2作掲載中✩.*˚

最近の記事

50年ぶりに恋をした~ 米津玄師あなたに

米津さんのライブはいつも素敵な出会いがある。 今回の私の右隣の物語、少しお付き合いください。 米津玄師2022TOUR変身、大阪城ホール。私の右隣にはグレイヘアが上品で素敵なご婦人がおひとりでいらっしゃいました。 私もひとりだったので思わず 「トレードですか?」 とお声を掛けました。 私と同様、数日前にトレードが当たり、思い切って今日東京から新幹線で来たこと、娘さんと私が同じ歳で、その方は私の母の1つ上だったこと、東京の住まいが遠からずだったこと… なんてご縁なんでしょうか

    • 少年米津玄師が右隣にいた話 ~2020TOUR/HYPE~米津玄師はステージから「そいつ」に語りかけた

      【ロッキング・オン『音楽文』2020年8月 月間賞最優秀賞頂きました】 【ロッキング・オン・ジャパン2020.10月号掲載】 右隣が空席だった。 狂おしいほど望んでも手に入らないチケット。全霊を捧げて取ったはずの公式トレード席。 よほどの事情があったのか。 とうとう右隣は空席のまま、横浜アリーナは暗転した。 暗闇。胃の奥底からゾワッと湧き上がるような期待と興奮が喉まで達し、すべてが呼吸を止めた。 うっとりするほど静かに流れだす序奏。 瞬間。 米津玄師の雄叫びと共に空間

      • 米津玄師、愛ある緻密な思考とその美しさに言霊がみえる ☆嵐『カイト』励まさない応援歌に見た情景        ~私のStory~

        【ロッキング・オン『音楽文』2020年2月 月間賞最優秀賞頂きました】 「つらかったら、いつでも帰ってきぃよ。」 振り返ると、まるで菩薩のように優しく微笑みを浮かべた祖母が立っていた。 共働きの両親に代わって母のように私を育ててくれた人。 夢を叶え、地元徳島から東京へ出て奮闘していた私だったが、ふと激務に疲れ実家に帰った。 心配させてはいけないと思い愚痴はこぼさなかった。ただ笑顔で楽しく過ごしたつもりだった。 東京へ戻る日「おばあちゃん、飛行機の時間やけんもう行くな!」と

        • その魂に届けと叫ぶ~米津玄師「カムパネルラ」に呼び起されたあの夏の哀哭

          紅蓮の炎をあげて燃える戦闘機。 血に染まりグッタリと命尽きた特攻隊員を天へと救い上げる天女達。 知覧特攻平和会館で目にした壁画「知覧鎮魂の賦」 ある夏の日、私はこの絵の前から一歩も動けずにいた。 米津玄師「カムパネルラ」を初めて耳にしたのも8月、うだるように暑い夏の日だった。 「銀河鉄道の夜」のカムパネルラだと理解した。友人ジョバンニをいじめていたザネリを助けようとして溺れて亡くなった少年カムパネルラ。 生かされた者の悲哀と贖罪の念。絶対的な「死」を前にして嘆くことしかで

        • 50年ぶりに恋をした~ 米津玄師あなたに

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