「トロッコ問題」問題は、問題なのか?
案の定、スタートからの連投は3日坊主で終わったわけですが、あまり間が空くのはちょっと寝覚めがよろしくない。
というわけで、ニュースへのコメントなど簡単に。
こちらの記事、「トロッコ問題」として、Twitterのトレンドにも上がっていました。
そこまでのトラブルには感じられないのに、「どうしてこんなにニュースに?」と思い、「もしかしたらカウンセラーの先生に問題ありで騒動に?」と思ったけど…
注目いただきたいのは、次の記述
授業は5月に東中の2、3年生徒、東小5、6年児童の計331人を対象に「学級活動」の時間(小学校45分、中学校50分)であった。
児童の保護者が6月、「授業で不安を感じている」と東小と市教委に説明を求めた。両校で児童・生徒に緊急アンケートをしたところ、東小で数人の児童が不安を訴えた。
もし、そのカウンセラーに対し、一定数の児童・生徒が不安を覚えているのであれば、「不安」という回答が有意といえる数値になるはずです。
しかしながら、母数331人に対して「数人」ということは、せいぜい1-2%。
もちろん配慮の必要な子にショックを与えてしまう内容で、「不安」という回答がすべて該当する児童からだったということなら問題だけど、そもそも記名回答でないと思うので、そこまで読み取れたとは思えません。
それに、学校が謝罪したのは、内容確認のプロセスが守られていなかったことに対してであり、内容そのものについてではないようです。(少なくとも記事からは読み取れず)
つまりは、「数人の不安」と「検証した結果のプロセス不備についての謝罪」という事案。
そうなると、これが地域の世間話で、「地元の学校でそういうことがあったらしいよー」ならよいのだけれど、、、
このようにバズってしまうと、結果として、全国的に現場の萎縮と裁量の制限を招くことが予想され、「どうしてわざわざこれを全国記事に?」と感じざるを得ません。
なんだか最近、学校関係に限らず様々な分野において、「誰も幸福にならず、社会がますます息苦しくなるだけ」という記事が多いように感じます。
もっと構造的な問題に疑問を呈し、現場の真面目な教員、学校のために奮闘する保護者や地域の人々の活躍を後押しする、そして何より子どもたちを取り巻く環境を良いものにするような記事こそ読みたいと思うのは、私だけでしょうか…?
(写真は、茨城県大子町の旧・上岡小学校)
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