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木の話19 同じ木でも違う木

同じ木でも生育している土地や山が違うと性質も違ってきます。
同じ木でもです。

一般的に北側斜面に生えている木は木目がつまっていて、南向き斜面にはえている木は木目が荒く、柔らかいと言われています。

これは、日光がたくさん当たる南側は光合成がたくさん行われ成長が早くなる場合が多いからです。一年に成長する量が多いと木目も広くなり、そのため木目が荒くなり、木材自体も柔らかくなる。

逆に日光があたる時間の短い北側だと、一年に成長する量が少ないため木目が詰まった木になり、南側と比べて硬い木になりやすくなります。

生えている場所によって変わってくるわけですね。

九州の杉は気候が暖かいため成長が早く、成長が早く、柱などの製品として出荷できるのも他の地域より早くなります。

吉野杉が有名な奈良県では、わざと杉をたくさん密集させてるように植えると聞きます。杉にとって過酷な生活環境にわざとするわけです。

すると一年に成長する量が少しになり、一年に成長する量が少ないと木目が狭く詰まった木目になり、とても美しい板をとることができる吉野杉となります。

同じ木であっても、育った環境によって、重い木・軽い木、硬い木・柔らかい木になる。木の面白いところですね。

ただ、木はすぐに育つわけではなくて、それこそ50年など長い年月をかけて育てていくところが、木の難しいところです。

また、丸太から製材して板にしてから人間がどう手をかけるか?によっても木は変わってくるんですね…。ほんと、木はめんどくさ…あっ!いやいや、木はほんとにいいですね!

手をかけることで板も変わってくる…という話は、またの機会に。

ほんじゃまた!

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