【グロービス】アカウンティング基礎①財務三表を読む

よんす

2019年7月26日 18:19

目的：ビジネスリーダーに必要なアカウンティングスキルを学ぶ

①事業活動が、会計数値によってどのように表現されるかを学ぶ

②企業を見るために何に目をつければよいかを把握する

この２つに絞って学ぶ。

経理担当車になりたいわけではなくても、ビジネスをリードするものの基本知識として。

1.事業活動

事業判断の基準は？→お客様。

どのようなお客様に届けるのか？具体的に考える。

誰に・どんな価値を？そのためにどんな活動を？そのためのリソースは？資金調達は？

その流れを考えると事業の流れが見える。

2.事業活動の定量化

事業活動の結果が、6つのパーツになり、数字で表される。

それをまとめたものが、P/LとB/S。それをすべてまとめたものが、C/F。

その3つをまとめて財務三表という。経営者が知りたい数字の情報が全てまとまったもの、と認識していてOK。

３．損益計算書（P/L)

売上・コスト・利益。

利益には３つの種類。

１．営業利益：本業の収支。これだけでは、全体がうまくいっているのかわからない。売上高を見て、規模感を掴む。本業でどれくらい儲けているか。

２．経常利益：本業以外の収益・費用（主に財務活動）。お金を借りたら利息を払う、というような数字も全て加味。持続的に利益は出せるか。

３．当期純利益：災害の損失、土地を売ったなど臨時的な活動、および税金もふくめて、全てを表したもの。最終的に利益は出せるか。

４．P/Lを読むときの会計の基本知識

発生主義：費用の認識に使う（＝価値が費消された時にすぐに認識する）CASH-OUTのタイミングではなく、その原因が発生した時にすぐに認識する。（４月末振り込みの給料は、３月で認識する。労働力を使ったのは３月だから。）

実現主義：収益・売上の認識に使う（＝実現した時点で収益を認識する）CASH-INが「ほぼ確定」した時に使う。

（現金主義は、実際にCASH-INした時に認識すること。あんまりない。）

費用収益対応の原則：儲かったかどうかを正しく掴むために、その売上を得るために使った費用を同時に計上するルール。一連の活動として認識すべきP/Lは、期マタギでそれぞれ別に計上することはしない。

だから、一連の活動の途中で決算を迎える場合は、収益のタイミングに寄せる。

５．貸借対照表（B/S）

当期純利益は、純資産に組み入れられる。それを、利益剰余金・内部留保とよぶ。ここから配当金が支払われる。

資産：固定資産、流動資産。左側には、お金の使い方

負債：流動負債、固定負債。返す必要があるお金。

純資産：返す必要がないお金。右側には、お金の集め方。

見るポイントは？

　①大まかに全体像をつかもう

５つのパーツの大きさを見る。

　②資金を有効に活用しているか？

何に資金を多く使っているか？適切かつ効率的な投資がなされているか？

　③倒産の恐れはないか？

借り入れが多すぎないか？支払い能力は？流動資産・流動負債の差をみて、返済能力があるかどうかは要確認！

減価償却：固定資産の取得に要した支出を耐用年数にわたって費用計上していくこと。定額法＝毎期一定金額を償却する。定率法＝一定の償却率を乗じる方法。

６．キャッシュフロー計算書

お金の流れを追いかけるためのツール。コレが必要な理由は、

理由①：P/Lは実際のお金の流れとは異なる。

理由③：お金の流れを見たい経営者・投資家。

理由③：会計基準の影響を受けない。（P/Lが受けやすい）

３つの視点を持って読む。

・営業活動によるCF：本業でお金を生んでいるか？これは確実にプラスがいい。額・率・前年比・インパクト大の項目を見よう。

・投資活動によるCF：投資しているか？投資をするとマイナスになる。将来のためなら良いけど、現金は確実に減っていると言える。インパクト大の項目、前年比を見よう。

・財務活動によるCF：資金調達・返済などの流れを見る。銀行から借金をすると、現金が増える。だから、プラスになる。P/Lと比較して極端なズレはないか？粉飾決算はこんなところからわかる。

このような符号の関係をしっかりと理解する。キャッシュは嘘をつかない。

７．運転資本（W/C)について

ものの流れ、お金の流れを把握してみよう。

多くの場合、ものと違うタイミングでお金は動く。

つまり、支払いキャッシュアウト、回収キャッシュインの間にお金が必要ということ！

その間のお金のことを、運転資本（ワーキングキャピタル）という。

在庫を持ちすぎないのは、そういうこと。

運転資本＝売上債権＋たな卸資産ー仕入債務（流動資産ー流動負債で求める時も。）

だから、売掛金、棚卸資産が減ると、運転資本が減る。つまり、手当しなければならないキャッシュが減る。