画像_ノーザンソウル

イギリス青春映画「(※cover up)」

この映画の快感は、いじめられっこで小さな街の小さな世界でクソつまんなく生きている少年ジョンが、ノーザン・ソウルというカルチャーに触れて、やりたいこと死ぬほどやりながらどんどん格好良くなっていく、その様です。唯一の発散は街のいたるところに落書きをすることしかなかったジョンが、かっこいい服を買う着る、学校の先生に中指立てる、仲間ができるDJを目指すクールなレコードを探すブルースリーっぽいダンスを踊る(ここ好き)レコードを買うためにアルバイトを始める煙草を吸いだすイギリスで一番クールなクラブで踊り倒すアンフェタミンをキメるぶっ倒れる死ぬほど踊り倒すDJになる・・・等々を経験しながらどんどん格好良くなっていくんですよ!最終的に細身の革ジャン着てるのとかマジでこれさっきの高校生と一緒?って思うほどで。(しかも演者のエリオット・ジェームズ・ラングリッジが同い年なことに気づいてなんか眩暈が…)

さて、ノーザン・ソウルとは、1960~70年代にイギリス南部で起こったミュージックムーブメントで、労働階級の若者を中心に流行したもの。アメリカのソウルミュージックをかけて、独自のダンスで一晩中踊り明かすってなものだったみたい。もちろんこれは映画鑑賞後に調べたことだし、そんなこと知らなくても映画をみれば当時の熱気が感じられるから無問題。
興味深いのが、ノーザン・ソウルカルチャーにおいて、DJはアメリカのソウルの曲でかつ人々に知られていないレコードをキラーチューンとしてもっているところ。どれだけみんなが知らない格好いいレコードをかけられるかがDJの強み。そして、曲名を伏せるのを「cover up」と呼ぶんですが、「お前らこの曲知らねえだろ、超クールなんだぜ」っていうこの要素が男心にたまらなくて…

エレイン・コンスタンティン監督は実はノーザン・ソウルカルチャー真っただ中を経験した人で、だからクラブシーンがリアルで熱がこもってる、完全にやられる。僕の中ではトレインスポッティングやロックストックトゥースモーキングバレルズ以来のブリティッシュ青春映画の最高峰なのです!
(ストーリーは何だか既視感があるのも否めないけど。。笑)
最後に一言、「死ぬほど生きてる!!!」

「ノーザン・ソウル」(エレイン・コンスタンティン監督、2014年公開、イギリス映画)
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これが映画の名前ね。いらんことしたと思ってますよw

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