2020年ベストムービーについて ~その1~【ノミネート作品26本】
あまりに放置しすぎたのかもしれません。
2021年もはじまってすでに2か月半あまり。まだ2021年明けたてじゃん、え?何焦ってんの?まだ年末年始ダヨ。とか思ってたら、もう2月半ばになるんですね。このままでは2020年ベストとか言ってる間に、2021年の上半期を追う羽目になる。。
というわけで、ここから3連投で2020年の感動的によかった映画について書かせていただきます。
で、2020年に観た映画は新しいものも古いものも含めて125本みておりました。そこから、これはよかったんだぞおおおぉぉぉぉ、という26本を選びましたので、今日のところはそれを羅列させていただいて、んで、そこからベストイレブンを選ぶという、ええ、そういった流れでいかせていただきます。
早速☆スターティン☆★
【2020年に観た大変良かった映画ノミネート作品】
「男はつらいよ」1969年 日本 山田洋二監督
今になって初めて視聴。寅さんの名口上、コメディと人間模様。こんな優秀な映画だったのか、50本見ます。すみません。(男はつらいよの公式サイトなんてものもある)
「マリッジ・ストーリー」2019年 アメリカ ノア・バームバック監督
2020年に観た映画で最も「演技力で魅せた」映画だったです。スカヨハとアダム・ドライバーです。演技巧すぎてびびりました。一言一句脚本に書かれていたってので監督のクレイジーさにさらにびびりましたが。。
「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」2019年 日本 片渕須直監督
すべての大人に向けた映画に変身して戻ってきた。原作に近くなったともいえる。リンさんのストーリーがより深くなっていて、よかったなぁ。
「37セカンズ」2020年 日本 HIKARI監督
応援したくなる映画だったなぁ。脳性麻痺の女の子が旅するんだよね。もうその題材だけで涙が。。主人公の女の子はもちろん、渡辺真紀子をもっと好きになる映画。
「はちどり」2020年 韓国 キム・ボラ監督
韓国の女性監督の活躍がえぐい。しかもデビュー長編で素晴らしいのを残す。このほかは「82年生まれキム・ジヨン」とか「チャンシルさんには福が多いね」とか。少し前なら「私の少女」とかもか。でもこれはイ・チャンドンの息がかかってたからな。。すごかったな。。「はちどり」は女性の生きづらさを見事にフレッシュに描いたずっと見てたいような美しい映画でした。
「象は静かに座っている」2019年 中国 フー・ボー監督
ここは小さく書くだけだからあえて書くけど、死ぬには惜しすぎる早すぎるよ。生きていてもっと別の希望を世に示して欲しかった。
「カメラを止めるな」2017年 日本 上田慎一郎監督
めっちゃ面白かったですよね。短い時間での鋭いパンチ。工夫次第で面白い映画が撮れるというコトを見せていただきました。いいぞ!もっとやれ!!
「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」2001年 アメリカ ウェス・アンダーソン監督
自粛期間にお世話になったウェス作品。これが一番好きです。このグウィネス・パルトローはすっごく魅力的。なんかダメでもいいというか変でもそのままを受け入れてくれる大きな度量がある映画なんだなぁウェス映画。このグウィネス・パルトローがもう。。
「パターソン」2017年 アメリカ ジム・ジャームッシュ監督
アダム・ドライバー二本目。この人の不思議な魅力を堪能するならこの映画かも。静かな日常を静かに描いているだけなのにずっとみていたい不思議な感覚に襲われる名作とは、これ如何に。
「ワンダーウォール」2020年 日本 前田悠希監督
2020年はいい日本映画多かったなぁ、こうしてみると。大変にうれしい。で、これは京都が舞台の映画。過去にあった居心地の良いどこか、を失ったすべての大人が泣く映画。
「イップマン 完結編」2020年 香港・中国 ウィルソン・イップ監督
イップマン終わっちゃったね。。映画館に見に行ってイップマン好きな方々とエンディングを共有できたのはよかったなぁ。一見従来通りの中華(中国一番)映画かと思いきや、そこに別の意味を込めた製作陣はすごかった。。
「県警対組織暴力」1975年 日本 深作欣二監督
深作欣二って自分の年齢だと、バトルロワイアルからなんですが、「仁義なき戦い」シリーズとか本作は気合入りすぎてて面白みがすぎる。単発の映画としての面白さならこれは抜群です。初見でハイカロリーな映画だって感じがたまらん。
「仁義なき戦い」1973年 日本 深作欣二監督
2020年は自宅でやくざ映画ってのが一つのトレンドだったんだな。仁義なきシリーズは松方弘樹と梅宮辰夫めっっちゃかっこいいです。みんなかっこいいけど。
「アルプススタンドのはしの方」2020年 日本 城定秀夫監督
これは、、、2020年の最もフレッシュで見事な日本映画だったのでは。流れと技法では「カメ止め」、脚本と演技なら「アルプスタンド」の年だったなぁ。この映画、日本人には96パーセントの割合で受けると思うけど、海外では受けるのか、すごく気になる。
「ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語」2020年 アメリカ グレタ・ガーウィグ監督
なんというか、自分のめっちゃ好きなジャンルではないんだけど、演技もうまいしテンポもいいしメッセージもある。一人一人のキャラをみんな好きになっちゃういい映画だったなぁ。
「鬼手」2019年 韓国 リ・ゴン監督
「神の一手」という囲碁バトル映画のスピンオフ作品。前作からの賭け囲碁復讐ストーリーはそのままに、今回はどこでどんなルールで賭け囲碁をするかという、賭け囲碁デスマッチ大喜利が最高。自分が好きなのは電車の線路のうえで囲碁やって、迫ってくる電車から逃げちゃうか囲碁で負けたら負けというやつ。ちなみに囲碁に勝っても相手はこちらを殺しに来るので最終的に肉弾戦バトルになるのも好き。
「悪人伝」2019年 韓国 イ・ウォンテ監督
みなさん大好きマブリ映画。そのなかで一番好きな映画になりました。これはホント見たらマ・ドンソクの魅力が全部わかる。しかもストーリーもしっかりしてておすすめ度高め◎◎
「れいこいるか」 2020年 日本 いまおかしんじ監督
この映画、本当にいいよ。関西のユーモアと人生の機微がものすごく高密度に詰め込まれてる。阪神大震災をテーマにしながらこんなに深くて笑える映画にできるのはすごい。ほんっとうに色んな人に見て欲しい映画。
「ブルータル・ジャスティス」2020年 カナダ・イギリス・アメリカ合作 S・クレイグ・ザラー監督
これ、このメル・ギブソン、みんな見逃してんじゃない?待ってよ。ちゃんと見て。すごいいいから!!!しかも年相応の役を演じながら、この年だからとれる内容・アクション・演技に落とし込まれててすごくかっこいいし、哀愁を感じる。シュワちゃんの「ラスト・スタンド」もよかったけど、完成度はこっちのほうが高い。
「オン・ザ・ロック」2020年 アメリカ ソフィア・コッポラ監督
ビル・マーレイが最高です。ビル・マーレイをみるための映画です。ベストビル・マーレイムービーといって相違ない。もう少し言うと、結婚生活に少し不安がある方が見ると、ビル・マーレイに心をざわつかされて、また安定に戻るという素敵な映画です。
「フェアウェル」2020年 アメリカ ルル・ワン監督
でましたA24。傑作多いですよねー。あ、「オン・ザ・ロック」もそうだった。こちらは、おばあちゃんとのお別れを描いたあったかい映画。オークワフィナのこと好きになるよなー。
「ウルフウォーカー」2020年 アイルランド・ルクセンブルグ合作 トム・ムーア、ロス・スチュアート監督 カートゥーンサルーン
2020年は海外アニメが熱かったですね。「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)」とかもよかったし。カートゥーンサルーンはなんか次のジブリ的なこと言われてるらしいけど、全然別物だろうと。そういう評価はジブリにもカートゥーンサルーンにも失礼だよね。たぶん表現にいたるスタート・ゴールとか表現方法も何もかも違うと思うけどなぁ。共通しているのは上質のアニメーションを世に放ってるることぐらいか。
「チィファの手紙」2020年 中国 岩井俊二監督
これ、見逃してないですか。げっきてきによかったです。海外でも岩井俊二節。手紙をとおしてのラブストーリーはお手の物、なのに、そこに家族のストーリーまでうまく絡めるなんてー、もー。
「ハッピーオールドイヤー」2020年 タイ ナワポン・タムロンラタナリット監督
「バッド・ジーニアス」の制作会社とチュティモン・ジョンジャルーンスックジンがタッグてなことで観たら、もー、ええですなぁ。「捨てる」ことをここまで多角的に捉えてきちんとストーリーに落とし込むのねー。キャラ、演技、ストーリー展開、全部一級品ですなぁ。
「smoke」1995年 アメリカ ウェイン・ワン監督
クリスマスに一人で鑑賞。自分史上ベストクリスマスムービーと、相成りました。まずハーヴェイ・カイテルが大好きですね。この映画では誰も殺したり死体を片付けたりはしないですがw タバコ屋のイカした親父が優しいのなんのって。大人としてこうありたい、って映画でした。
「ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒」2020年 アメリカ クリス・バトラー監督 ライカ
もう一つのヒットアニメスタジオはライカですよねー。絶対ファン増えてるよね。世界で通用する、という意味では本当にすごいです。日本のアニメはガラパゴスが多いなと実感。で、この映画ですが、普通に面白い。また新作は絶対見る。今後のキーワードはライカとカートゥーンサルーン。
やっと終わった。。
次回以降はこの中からいよいよベストイレブンを選んで紹介していきますよー