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音楽と挫折

音楽なんて辞めようと思ってた。


幼い頃、きっと僕の夢は仮面ライダーだったり孫悟空だったり、強いヒーローに憧れていたと思う。
強くてカッコいい存在に憧れていた。どんな時でも絶対に助けるし、負けない。僕もそんな人になりたかった。








小学校の時に音楽に触れた。仕方なくって感じで始めたけど。
その時、担当した楽器がアコーディオン。
それが、すっごく楽しかった。自分の指で音を奏でる。
そんな美しさに感動した。
それから、中学校で吹奏楽部に入って、元々サックスする予定だったけど、色々あって骨折して、両手で楽器を扱うのが困難だったから、トランペットの一回り小さいコルネットを吹くことに決まった。

もちろん小学校とはレベルが違うことがわかってたから、練習もきつかったし、音が出せなきゃ憎まれる。

先輩と後輩。上下関係も生まれて、正直しんどかった。
その時にふと思った


「グループでする音楽向いてないんかな。」


だから、中学はそこで音楽を辞めた。

高校に入って、軽音部に入ろうかなって思ったけど
中学の事がずっと引っかかっていて、結局帰宅部を選んだ。

そっからは一人で音楽を始めた。
でも何故か孤独だけが残った。
きっと仲間が欲しかったって。そう思ってたんだと思う。
だから行動に起こした。自分の好きな弾き語りとsnsを使って。


最初はもちろん、「仲間」は見つからなかったけど、
だんだんと同業の方達に褒められるようになった。
嬉しかったし、友達にもなれたし。幸せだった。


そんな時に、トラブルが一つ。






歌声も素敵なのに、毎日継続してかっこよかったのに
そんな子が僕の愚痴をみんなに言ってるって。

信じれるわけないじゃんって。
証拠がないのに疑うの良くないって思ってたから黙ってた。

証拠は出たよしっかり。
「アーティスト気どんな」って。
「キモい」「うざい」
全部僕に向けられた言葉だった。
これが相当な同業者の目に止まって、僕のところまで
何件も連絡が来た。

言わせとけばいい。そのうち落ち着くから。
大人になればいい自分が。
頭の中でそうやって整理して、時間と共に「事」が落ち着けばなんでもいいと思った。

でも


話は膨れ上がる。

自分の人間性まで否定されてるゴシップがこっちまで流れてくるように。

「大丈夫?」って心配してくれてる人も居たけど、もう誰も信じれなかった。もし自分が本当はこう伝えたいって思ってる事を口にしても、この事すら愚痴ってる人間のおつまみになると思ったから。
「もう誰にも話さない。独りでいい。こんなにしんどいなら音楽もやらなきゃよかった。」

それでも音楽はやめたくなかった。そんなしんどい時も
ずっと音楽を聴いていたし。
僕の夢はいつしか音楽に関する事になっていたし。
負けないって。頑張るって決めたから。

自分が音楽を楽しんで作れるような環境を作ればいいと思って、ほぼほぼ弾き語りさんと関わりは切った。

そこからは聞かなくていい事も流れてこなくなった。
知らないだけで今だに噂話されてると考えると、
傷は痛むけど。

日本にも法律がある。法に守られて生きている。
僕は音楽をしてる。だから音楽で報復を。

絶対に負けないから。

みんなも負けないで。

今日も明日も僕たちは戦って行く。

芸術をもって。

夜嘘月

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