トラックは家を揺らす
君は嘘つきで僕は嘘月だ
短かったけど沢山笑ったし、泣かされたし、怒ったし。
でも正直胸はずっと苦しかった。
夜中の真っ暗な部屋で携帯の灯りだけ、約束なんてしたね。
「浮気何回まで許せる?」
「好きな食べ物は?」
「明日も学校で会えるかな」
そんな当たり前な日も無くなってしまったね。
俺は報われるべき人間って言ってくれたっけ。
そんな君に俺は今失望してるよ。
俺の好きな君はもういないし、俺を好きな君が好きだったんだって。だから約束なんて破かれたところで何回もテープで修復し直して、また信じてを繰り返していただけだった。
僕の持病の事を電話越しに話した時、君は声が震えて泣いていたのをよく覚えてるよ。他人の事でここまで泣けるんだって、びっくりした。だから好きだった。
みんなと変わらない関わり方と笑顔をくれた。
どんな時間も楽しかったよ。ご飯食べる時も、一緒に映画とかYouTube観たりとか、肌色触れ合う時間も。
でもその時から君はもう嘘をついていたよ。
どんな心境で、どんな顔で。言葉が出ないくらいに。
でも感情には勝てない。
結局は隠れて泣くだけで、全て我慢して殺したから。
まだ君を愛し続けていたんだ。
俺は君の涙も食べるし、身体を壊しても君を持ち続けた。
トラックで揺れる君の家の匂いも、色も、戻れば全て透明になるのかな。
いや。
もう戻れないや。
俺は今君がいなくても、笑えてる。
最低な君を愛してたよ。
さよなら。またねは君には渡さない。