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統一原理注解  堕落論➖(1)罪の根

1 さて、神である主が造られたあらゆる野の獣のうちで、蛇が一番狡猾であった。蛇は女に言った。「あなたがたは、園のどんな木からも食べてはならない、と神は、ほんとうに言われたのですか。」

2 女は蛇に言った。「私たちは、園にある木の実を食べてよいのです。

3 しかし、園の中央にある木の実について、神は、『あなたがたは、それを食べてはならない。それに触れてもいけない。あなたがたが死ぬといけないからだ』と仰せになりました。」

4 そこで、蛇は女に言った。「あなたがたは決して死にません。

5 あなたがたがそれを食べるその時、あなたがたの目が開け、あなたがたが神のようになり、善悪を知るようになることを神は知っているのです。」

6 そこで女が見ると、その木は、まことに食べるのに良く、目に慕わしく、賢くするというその木はいかにも好ましかった。それで女はその実を取って食べ、いっしょにいた夫にも与えたので、夫も食べた。

7 このようにして、ふたりの目は開かれ、それで彼らは自分たちが裸であることを知った。そこで、彼らは、いちじくの葉をつづり合わせて、自分たちの腰のおおいを作った。
(創世記第3章1節〜7節)

創造主である神様は唯一、永遠、不変、絶対善なるお方であり、人々は幸福と平和を求めながらも、何故個々人においては善心と悪心の葛藤があり、世の中に殺人、不倫、自殺、強盗、偽証など様々な不幸があり、世界には戦争が絶えないのか。病人が病気の原因がわからなければ、お医者さんは治療する事が出来ない様に、諸悪の根源である罪の根が何であるか、どこから発生したのか、わからなければ人間の不幸を解決する事は出来ない。

個人から家庭、社会、国、世界に至るまで複雑な様であるが、諸悪の根源は個人の葛藤から始まり、それが拡大したものが世界の紛争、戦争である。世界にはキリスト教、イスラム教、ヒンズー教、仏教、儒教、神道など様々な宗教があるが、どの宗教もはっきりと罪の根がなんであるか解いている宗教はない。ただキリスト教のみが聖書の中の創世記に失楽園の物語が記されており、人類始祖アダムとエバがヘビに騙されて園の中央にある善悪を知るの木の木の実を取って食べてはならないと神様からの戒めを破って食べたのが罪の根であると漠然と信じている。私も初めて聖書を読んだ時、おとぎ話ぐらいにしか思えなかった。

統一原理によれば「聖書の多くの主要な部分が象徴と比喩でもって記録されていることは事実である。もしそうだとすれば、何故善悪の果だけを無理に文字通りに信じなけれならないだろうか」として善悪の木の実とは何か、ヘビとは、木の実を取って食べたとは何か明確に解き明かしている。

神様は天地を創造される時にまず天使世界を創造された。この天使は霊界にのみ存在して、その使命は神様への頌栄(賛美)と神様の仕事を助ける僕としての役を持つ。有名な天使としてルーシェル、ミカエル、ガブリエルなどおり他多数存在する。神様は地上世界にあらゆる万物を創造された。そして最後に人間を創造された。この人間は霊人体と肉身の両方備え持ち、霊人体で霊界の天使世界と関わりを持つ事が出来る、同時に肉身で地上世界の万物と関わりを持つ事が出来る両世界を主管主として存在して両世界と関係を持つ事が出来る存在。

(1)命の木と善悪を知るの木とは
神様は天地創造をなされてエデンの園の中央に命の木と善悪を知るの木を置かれた。
統一原理によれば命の木は創造理想を完成した男性を象徴し、その隣に置かれた善悪を知るの木は創造理想を完成した女性を象徴する。
(2)ヘビとは
人間を惑わし、誘惑もしたヘビは私達の知っている動物のヘビではない。動物のヘビは霊的存在である人間を誘惑出来ない。人間をも誘惑できるのは天使以外にはない。神様の僕として創造された天使は、神様の僕として働いて来たので神様の計画の全てを知っている。しかも霊人体を持つ人間とも関係を持つ事が出来る。ヘビの舌は2つに別れているが二枚舌を持つものとして象徴された。人間を誘惑したのは天使の中でもルーシェルと呼ばれる知恵の天使長だ。
(3)善悪を知るのの果
これは女性の愛、性を象徴しており、完成して善の子女を産み増やすか、堕落して罪の子女を産み増やすか女性にかかっており、善悪の木の果と喩えられた。
(4)善悪の木の実を取って食べたとは
本来ならば人類の始祖アダムとエバは成長期間の三段階を取って食べるなという神様の戒めをどんな事があってもも守り抜き、完成した暁には夫婦となって性関係をもち、善なる子女を産み増やすか神様のご計画だった。ただ成長期間である未完成期間に天使の誘惑の可能性もあるので、神様は取って食べるなと戒めを与えられた。ヘビの誘惑をエバが受けて木の実を取って食べたとは即ち天使長ルーシェルの誘惑に負けてエバと天使長は不倫な性関係を結んでしまい霊的堕落をしたという事。聖書にはヘビの誘惑によって木の実を食べた後、アダムにも与えて食べたとは、天使長ルーシェルと不倫の関係をもったエバは不安を感じ、アダムとも肉的性関係を未完成期にもって肉的堕落もしてしまった事を意味する。取って食べたら死ぬとまで神様から戒めを与えられていたにもかかわらず、死んでもいいから食べてみたいもの、これは不倫の愛、性に他ならない。この様に人類の始祖アダムとエバエバが堕落して罪を持つ、子女、子孫を繁殖してしまった。神様の希望と喜びは悲しみと苦痛に変わってしまった。

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