おすすめnote

今回は、滝居健さんをご紹介。滝居さんはダジャレに対して並々ならぬ情熱をお持ちの方で、私のnoteにもたびたび脱力するような…いえ、活力が湧き出るような駄洒落入りのコメントをくださっています。

しかし、滝居さんは駄洒落だけの人ではありません。今はシンガポールにお住まいですが、他にも北南米をはじめ、様々な国々での旅行・滞在経験がおありでして、それら世界各地での体験を振り返ったエッセイがどれも実に味わい深いのです。中でも、特にしんみりした話題のときの、感傷的になり過ぎず、それでいて何とも言えない余韻を後に残す絶妙な匙加減の文章は滝居さんの持ち味と言うべきもので、私はとても好きです。

エッセイの上手い方はフィクションを書かせても上手いということなんでしょうか。今、連載中の小説がまた良いのです。日本人男性が主人公のメキシコを舞台にした人間ドラマなのですが、さすがメキシコ留学の経験のある滝居さん、当地の魅力的な文化がしっかりと盛り込まれています。(男性が夜に恋人の窓の外から愛の歌を贈る慣習「セレナータ」はまるで『ロミオとジュリエット』みたい!)そういったカラフルな風俗や風景をバックグラウンドに描かれるのは、性的指向の様々な登場人物たちの友情や恋愛。それも聖母信仰をからめて、という意欲作。まだの方はぜひ読んでみてください。特にここ最近、ちょっと目が離せない展開になっているので、リアルタイムでドキドキを楽しみたい方はお早めにチェックしてくださいね。




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吉隠ゆき (Yuki Yonabari)
ありがたくいただきます。