太ってみた
身長165センチ、軽いときで体重46キロだったわたしが、太ってみた。今は57キロある。
きっかけは、病気で仕事をやめたこと。動いていないのに三食しっかり食べていると、太るということに気がついた。
太っていたことが人生であまりないので、太ってみたらいろんなことに気がついた。
まず、わたしは服にしがみついているということ。心が冷めきっているわたしにとって、服はワクワクしたり世界を面白くできる数少ないコンテンツだ。だから好きな服が入らなくなって、ワクワクがなくなってしまうかもしれないことに怯え始めた。
次に、ボディポジティブの難しさ。服が入らなくなったわたしを自分でどう肯定したらいいのかわからない。オシャレで素敵な人の中には、太っている人もいるけれど、わたしがそうなれるかどうか、自信がない。
太ってみて、年を取って変わっていくことを恐れている自分に気がついた。自信を持てない自分にも。
どうせ太るならかっこよく太りたい。「痩せたい」というより、こっちの感情のほうがしっくりくる。どうせ年を取るならかっこいいおばさんになりたいし、どうせ顔を変えられないのなら面構えはかっこよくありたい。そう思ったら、なんだか前向きになってきたぞ。変化、どんとこい。受けて立つ。