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「ボカロ曲」なぜ若者に人気?

 私にもボカロ曲を聴いていた時期がある。当時の私にとってボカロ曲は学校と家が全てだった私に知らない世界を教えてくれたり、表立って言うことができない気持ちを代弁してくれたりする存在だった。また記事でも述べられているようにボーカロイドの声は人間の声よりも目に見える気持ちや表現の情報が少ないため自分なりに解釈しやすく、「自分のための曲」として楽しむことができた。
 今、当時の気持ちとボカロ曲について考えるとボカロ曲は10代の不安定な、多くの矛盾を抱えた心境に合う文化だと思う。ボカロ曲には他のジャンルでは見られないテーマや言葉を使っている曲が多く「周りとは違うもの」を作ったり聴こうとしたりする傾向があるように思う。一方、ボーカロイドはキャラクターの違いはあれど統一された機械である。自分というものが確立されていない若者は、異なっていたい、特出していたいという気持ちとどこかでは人と同じでいたいという矛盾した気持ちの共存をボカロ文化に投影している部分もあるのではないだろうか。
 ネットという現実世界が入り込みにくい場所で気持ちに寄り添ってくれたり新たなことを教えてくれたりするボカロ曲はこれからも多くの若者を魅了するだろう。



「危うさ」がある文化っていいなあと思う
久しぶりにボカロ聴いたら口ずさめる曲ばっかりでびっくりした!

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