「おふだづくり」 はらまさかず


お父さんが、画用紙を切って細長くしました。
七夕の時、ねがいごとを書く紙みたい。
「もっちゃん、おふだをつくろう」
「おふだ?」
「そう。コロナおばけが、おうちのなかに入ってこれないようにね」
「うん、つくる」
お父さんが、黒のマジックで、紙に、
『疫病退散』と書きました。
「これは、コロナおばけが大っ嫌いな字だよ。この字を見たら、逃げ出しちゃう」
「書けるかなあ」
とても難しい字です。もっちゃんは、一生懸命かきました。
「できた!」
「うん、もっちゃんの方が力強くて、お父さんのよりいい字だ」
お父さんは、おふだを、お部屋の上にはりました。玄関にもはりました。
「これで安心。コロナおばけは、入ってこれないぞ」
「わーい、もっとつくろう」
「よーし」

(作者のことば)
世の中がコロナの話題ばかりになると、子供は不安を感じてしまいます。字には力があります。お家でコロナよけのお札を作ってみてはいかがでしょうか。

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