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湯島ハイタウンー室外機の聖地の謎

東京都文京区の湯島天神から春日通りを挟んだ向かい側に、やけに存在感のある巨大マンションが建っています。築50年を超えるという湯島ハイタウンで、大型マンションの走り的な存在だそうです。

湯島ハイタウンには向かって右側のA棟と左側のB棟があります。パッとみると左右対称のようにも見えますが、下の写真のように室外機の様子が全く異なります。

右側がA棟、左側がB棟(春日通り側から撮影)
すっきりしたA棟(春日通り側)
室外機の圧がすごいB棟(春日通り側)

このように春日通り側から見ると、B棟は室外機がずらっと並んでいるのに対し、A棟は室外機が一つもなく、とてもすっきりした外観です。

同時期に建設され、同じような造りに見える建物なのにこの違いはなぜなのか?と疑問が湧いてきました。

インターネットで調べると、A棟はもともとセントラル空調システムが導入されており、個々の家庭でエアコンを設置する必要がなかったそうです。

「あぁ、なるほど!」と思いきや、セントラル空調システムはその後、故障してしまい、今は各家庭でエアコンを設置しているとのこと。

だったら室外機はどこ?と思い、建物の裏側(北側)に回って見ると、A棟の裏側にはびっしりと室外機がついていました。

おそらくA棟は各階一列に部屋が並んでおり、北側にだけ室外機を設置すればよかったのだと思われます。

手前がA棟、奥に見えるのがB棟(北側から撮影)

ではなぜB棟は春日通り側にも室外機が並んでいるのか?

Googleマップで見てみると、B棟は建物全体が「回」の形をしており、四角形の四辺全てに部屋が並んでいるため、全ての向きに室外機を設置する必要があるということのようです。

A棟は直線型、B棟は回の字型(Googleマップより)

ということで、湯島ハイタウンの室外機の謎が解けました。これだけの数の室外機がこんなに目立つ形で並ぶのは珍しく、室外機の聖地と呼ばれることもあるそうです。これだけの台数があると、ここだけでもエアコン業界のシェア分析がそこそこの精度でできるかもしれません。

築50年を超え、当然いろいろな課題はあるのでしょうが、湯島ハイタウンは今でも進歩を続ける人気の物件だそうです。

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