最初の週末が終わる
以前、私が今よりがぜん血気盛んだった頃、ある男性が言った。「うちの妻って自分の考えがなくて、大切なことについては全部僕の考えがもっともよい考えだと思っているんですよ。ある意味でそれってとても幸せなことだと思いませんか?」と。私のそのときの心境は「うわー----いやすぎるー----」というものだったのが、最近になってその男性が本当に言いたかった意味が少し違って見えてくるようになった。
たぶん、夫婦をやっていくにあたって、元は他人同士が一緒に共同体をつくっていくわけだから当然考え方や価値観の違いというのがあるものだ。だから、その違いを理解しあっていこうというのがそもそもの前提になるわけだけど、深い信頼関係に根差して、一方がもう一方の考えがベスト、と思えるほどに信頼を寄せられるのであれば、それはそれで幸せなんじゃないか。そういうことを彼は言いたかったのかもしれない。
そしてまた、すべての夫婦においての話ではなく、彼という個人を知ったうえでこの会話を振り返ってみるとき、おそらくは彼もすべての夫婦関係や男女についての弁ではなくて、自身の夫婦関係において特例として言ったことがよくわかるのだ。
それであるならば、確かにそれは幸せと言える気がしてくる。
何故そんなことを思い出しているかと言うと、この週末の自分の過ごし方からだ。5月2日、6日と14年ぶりの会社員復帰生活を送った。飛び石連休なもので先週は稼働が2日のみであったが大層疲弊した。そうして、フリーランスになってからというもの、特にこの9年ほどは土日と言えばただただ惰眠にふけることに費やされた。まぶたが自然に閉じてしまうまで夜更かしをきめ、夕方頃まで昏々と眠り、夜になると仕事をしたり活動を始めたり。
それが昨日の土曜には役所で用事を済ませ、必需品の買い物に出かけ、衣替えを1/3ほど済ませ膨大なおしゃれ着洗いをし。本屋で夜を過ごすための書物を買って帰宅した。今日、日曜においてもカフェインの接種を15時までと決め、さらにまた1/3ほどのおしゃれ着洗いをし、料理や掃除をいつもより断然細かいものをして過ごした。挙句、食事を18時台に済ませ、入浴も20時前に終えている始末。
「なぜこんなに途端に、規則正しくなれるのか?」と自問してしまう。これが要するに冒頭の男性の話に似ていると思ったのだ。会社という共同体の一員になった自分は、健康を保たなくてはならないし、稼働日はよい状態を保ってパフォーマンスをあげなくてはならない。何もホームラン連発を狙うのではなく、きちんと機能するようにしなくてはならない。そうすると土日の過ごし方すら規則正しくすべきと、自然と思えてくる。これは、会社員となった自分は既に自分だけの自分ではなく、会社のために貢献できるべく整えておかなくては、、、と思う気持ちと例の男性の話がリンクした。
真面目~~!と言われてしまうかもしれないが、会社は給料や賞与、福利厚生を提供してくれるわけで、フリーの人間にこれらは存在しない。成果や達成したことにのみフィーが払われるけれど、あくまでそれは対等な関係にある。会社に守ってもらう部分があるのなら、こちらも機能するように力を提供していきたい。そう思っている。
私はおそらく、会社員になって健康になる気がする笑
それと、指導してくれる人がいて、共に目標に向かう仲間がいるって当たり前に素晴らしいことだなぁと感じている。
まずはそんな最初の週末だった。
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