Happy birthday, dear
お誕生日おめでとう。
遠い昔のこの暑い盛りの夏の日に、あなたが生まれたことを思うと胸をあたたかい気持ちで満たされる気がします。ご両親はどんなにか喜んだことでしょうね。
そうしてわたしの知らない何年もの時を経て、あなたが目の前に現れるまでにも、いろいろのときめきや悲しみ、飛び上がるほどの喜びや燃えるような怒りのときがあなたを大人にしてくれたのですね。
あれからまたずいぶんと時間が流れて、世の中にもまあいろんな出来事があるけれど、元気にしていますか?
ちゃんとした大人の、社会人として確かな実績を築いているあなたが、わたしの前にいるときは、どうしようもなく一人の男の人であったことが、わたしだけの秘密の喜びでした。
「あなたはわたしの宗教なの」。いつかそう言ったら当然あなたにはわたしの真意なんてわかるはずもなかったし、わかってたまるかという思いもありました。好きとか嫌いとか、そんなものを超えて「あなたがいる」ということが右往左往する人生の、心の、落ち着きどころのような気がします。宗教というより信仰かしら。それだけでいいのだから。
日々いろんなことがあるよね。けれど、
今日だけはとりわけいいことが、あなた目掛けてたくさんやってきますように!