甘酸っぱい肴ください【LINE】
食後にビール飲みながら、ふと思い出し笑いをしたので妹にLINEする。
<以下、わたしと妹のLINEの転記>
「おとうさん昨日フロ入った?排水溝のふた空いてるし、シャワーがなんかヘタクソなんだけど。
っていう長男のセリフに、今日は朝からゲラゲラ笑った。酔っ払いはお風呂がヘタクソ」
(※長男は毎朝登校前にシャワーを浴びてます)
「シャワーヘッド掛けられなかったんだね」
「クロマニヨンは昨日また泥酔して帰ってきました」
「安定の泥酔」
「朝起きたらリビングの床で寝てた。一定量以上のんだ日は寝室に入ってこない、と言う誓約を守る理性は持ち合わせてたらしいです。息止めて寝室からパジャマ取って小走りで立ち去ったらしいです」
「お風呂は下手だけど気は遣える優しいクロマニヨン。
ところでなにしてますか?ごはんたべてますか?」
「www カレーを食べてました」
「そんな気がしました」
「超能力か」
(※妹はカレーが好物)
「限定的すぎる」
「そして食べ終わっていまは大音量で『君の名は』がテレビから流れてます」
「エモーショナルカレータイム」
「おれ昔ミツハほんとに好きだったからね、おれの理想がつまってる。って長男が言った瞬間、下のふたりがドリフの笑いぶくろみたいにゲラゲラ笑って鑑賞を妨害してる」
「看守の好みはミツハなんですか?」
(※看守=長男の愛称)
「ちょっと、なんで?まじでうるさい。って言いながら見てる。もはや3人まとめてうるさいから、今1階に移動してきた」
「仲良し3きょうだい」
「こないだ長男から来たLINE見て」
「息子が1mmもひとの話聞いてないのがわかる」
「めっちゃ大きい声で笑った。スルースキルとかいう次元じゃない」
「魂から看守という生き物」
「本当に面白い」
「去年かな? 時間無制限でゲームする権利を下のきょうだいに与えてロフトに引きこもった休日に、夕方トイレに降りてきたら家がキレイになってて換気までされてた。看守が環境美化に努め、休憩時間を設けてゲームのやり過ぎを防ぎ、からだも動かせと弟どもに指示して自らもストレッチとかしてたことが後から判明した。刑務所の誕生日パーティーかと思った」
「生粋の看守」
「こないだ長男、デートしてきたはずなんだよねー。めっちゃ根掘り葉掘り聞きたい。自白剤ほしい。酒飲ませようかな。それをツマミにわたしも飲む」
「聞きたいが我慢しているという話かと思って、思春期をいたずらにつつかない理解ある親御さん素晴らしい!と思ったところで自白剤と酒のツマミ出てきて笑った」
「甘酸っぱくてきっとおいしいよ」
ニヤニヤしながらビールに口をつけ、「子どもの恋バナでのもうとする親御さん」という妹からの返信を見て、いつかほんとにそんな日が来たら嬉しいなぁと妄想する平日の夜。
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