リスの生態【LINE】
思い通りには行かないんだなぁ。と、みつを的な心情になったので妹にLINEする。
<以下、わたしと妹のLINEの転記>
「今日は娘とクッキーを焼きました」
「2枚目のヤケクソ感」
「うまく型抜き出来ないから嫌になった」
「それにしたって手で成型するとか、手段はあっただろうに」
「親子で飽き性だとこうなる」
「私はシーフードヌードルとおにぎりを食べました」
「さいこう」
「そしてあと45分で、トマトパスタとライスコロッケがUberで届いてしまう」
「なぜ」
「わたしにも分からない」
「一度に何食たべる仕様なのですか?」
「パスタ待ってる間におにぎりだけ食べよ!と思って、気がついたらシーフードヌードルにもお湯入れてた。もうおなかいっぱい。パスタは数口食べて後は冷蔵庫に入れることになりそう」
「どうしてなの」
「人体の不思議」
「リスの不思議の間違い」
(※食糧を何でもかんでも冷凍庫で保存しようとする妹の特性が、地面にどんぐりとか埋めまくった末に埋めた場所忘れるリスの貯食行動とかぶってるので、私は彼女をリスと呼んでます)
「リスは一度に自分がどれだけ食べられるかよくわかってない。リスだから」
「もっと!🐿もっと!🐿もっと!🐿」
「欲求と満腹感の連動が悪い生き物」
「冷凍庫もう1個買えば」
「おなかいっぱいだけど甘いもの食べたい。ショートケーキって言われるとちょっと重いけど、紅茶のパンナコッタって言われたら興味ある」
「食べたいものがピンポイントすぎる。それUberで検索するなよ」
「なんか果物が混入したサラダみたいなのも興味ある」
「興味ある攻め。こんど飲食店でそうやってオーダーしてみようかな。
ビールに興味あります。梅きゅうりにも興味あります」
「店員(変な客……)
そしてその流れで『いちばん興味あるのはあなたなんですけど』って言う。月9か火サスが始まる」
「恋が始まってほしい。やっすい恋が」
「令和では残念ながら通報案件」
「悲鳴あげて店員が逃げるやつ」
「人と飲みに行って『なにたべたい?』みたいな会話する時、『エリンギの唐揚げ、興味あるなあ〜』とか言っちゃうから気をつけないといけないなと思った。普通言わないのか」
「言わない」
「エリンギどう?って言ったら、優しい人はあんまり興味なくても『いいよ』って言ってくれちゃいそうだから、それは悪いなと思って自己完結しようとしているだけなのに」
「優しい人は、エリンギって単語が繰り出された時点で『それ頼む?』って言ってくれるから意味ない」
「気遣いの空回り」
「まさか『興味あります』がひとりごとだとは思ってないだろうよ」
「ひとりごとと言うか、発表?返信不要ですのやつ。でも意思表明はしますので、あなたもご興味あればのっかってください。
ってここまで書いて気づいたんだけど、やってることがツイッターで反省した。人間と一緒にいる時はちゃんとコミュニケーション取らなきゃ」
<そんなやりとりをした3日後の、わたしと妹のLINEの転記>
「夜ごはん食べたのにお腹すいてきた」
「リス案件。冷凍庫をあけてごらん。いいことがあるかもしれないよ」
「ピザがある!!!!!!」
「wwwww 勢いよく笑った。ほんとにちゃんとある奇跡」
「あたためる」
「おいしくしてめしあがれ」
そんなやりとりを続けてたら、数ヶ月後に「レンジ開けたら、豚汁があった」ってLINEが来て、リスの守備範囲は冷凍庫を越え始めたんだなぁ。と思いながら「進化するリス」と返信する残暑。
※LINEのスクショは今夏のものです