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低刺激性フルーツポンチ

金魚鉢に三ツ矢サイダーをそそいで日光に当て、炭酸がぷつぷつ抜けていくのを眺めていると「ごめんやで」炭酸の飲めない神田さんが決まり悪そうな顔つきでフルーツミックスの缶を開けている。

「どうにも泡が苦しいねん。息出来んようになんねん。いまは紫外線強いから、一時間くらいで気ぃ抜けるんちゃうかな。そしたら安全やねん。ほっとすんねん。ごめんやけど待ったげてや」

黄桃やパイナップルをつつきながら眉を八の字にして笑っているので「待ったげてって、誰のことを?」神田さんに尋ねてみる。缶からつまみあげられた金魚色の果物がひとかけ、シロップに濡れたまま、口の中に入ってくる。


<274文字>

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シロクマ文芸部の企画に(遅れましたが)参加させていただきました。

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