【愛国の和歌】執(と)りはける 太刀(たち)の光(ひかり)は 久坂玄瑞(くさかげんずゐ)

皆様こんにちは
蓬田でございます!

今日も「愛国の歌」を皆様とご一緒に鑑賞してまいりましょう!

今日の和歌はこちらです。

執(と)りはける 太刀(たち)の光(ひかり)は
もののふの 常(つね)に見(み)れども いやめづらしも

久坂玄瑞(くさかげんずゐ)

玄瑞は長州(今の山口県)萩の人。

吉田松陰、松下村塾において、高杉晋作と並ぶ秀才です。

元治元年(1864年)、禁門の変において戦死しました。

禁門の変は、尊王攘夷を掲げる長州藩と、会津藩、薩摩藩を中心とする幕府勢力が、京都御所の蛤御門で激突した事件です。

京都市中の民家約3万都が焼かれる市街戦でもありました。

激戦地の地名を取り、蛤御門の変とも呼ばれます。

長州藩は会津・薩摩藩側に大敗。

玄瑞は自刃します。二十五歳。

明治24年、正四位を贈られます。

和歌にも秀で、「江月齋遺集」という歌集があります。

歌の意味は

身に付けている太刀の光は

武士がいつも見ているものなれど、いま改めて見ると、ますますその切れ味、美しさが増していて素晴らしい

下の句の「いやめづらしも」は、いよいよ(=ますます)素晴らしく新(あら)たである、の意味です。

武士が刀剣に対して持つ敬う気持ちと、刀剣と自分との一体感を歌い上げたところにしびれます。

玄瑞の気品が感じられる歌だと思います。

今日の一首が、皆様の心に感じるところがありましたら幸いです!


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