【カオリ】墨一滴
ここは清潔なリビングの白い檻
爽やかな風浴びるカーテン見つめながら
一人 心で泣いていた
今日もあの人の帰りは無い
せめて雪でも降り積もり
帰れない理由が明白ならば
こんな気持ち
何処かに消えてしまうと思うのよ
言いたい事だけ山のよう
聞いてもらいたい言葉を飲み込んで
あなたに聞いてもらえそうな
7文字残し
後は私の食事に混ぜちゃいます
あなたは優しく
溜める前に言ってと言うけれど
そんな日が
いつになったら来るのかな
そんな会話始めたら
私の努力が足りないって
言うからさ
私は
全部全部
私の体に溶かしちゃおうと
そう思うしかないでしょう
きっといつか
吐き出しちゃう事 知ってるけども
それをあなたは「溜める」と言う
だとしても
もう私は
ここから逃げる
術を知らない
あなたの帰りだけを待つばかり
あなたのパパとママの
理想のお人形に
なるばかり
どくん
大丈夫
へその緒に繋がっている
あの子達とカオリが
私には居る
大丈夫
私はきっと
大丈夫
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