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人生は暇つぶしなんかじゃなかったね
先日「君たちはどう生きるか」をようやく映画館で見た。評価が割れてたり
「ぜったい観たほうがいい。」という人もいれば、「面白いって一言で言える映画ではないよー」なんて話を聞いてたからどんなもんかと思ったけど、いざ観たら、、最高じゃないか!
めちゃくちゃ面白いじゃないか!!!
エンディングの米津玄師の歌でボロボロ泣いて化粧が落ちた。
自分はいま42歳。
ジブリ大好きで育ってきた。
宮崎監督から最後かもしれないメッセージを受け取った。
内容は書かないけど、観終わった後「産まれてきて良かった」と思った。そういえば今まで「生きてて良かった」と思うことはあっても「産まれてきて良かった」と思ったことはなかったかもしれない。
後からネットの記事で宮崎監督が「この世界は生きるに値するということを子ども達に伝えたい。」と語っていたと知った。
産まれてきて良かった、って思ったのはそういうことだったんだな。
42年生きていると、当然のように生きていることに慣れて、日常に埋没して退屈さにも慣れて、時々こうやって素晴らしい作品に出会っても、また日常へと戻っていく。
だけど、何かと本当に出会うということは、それを内包して生きていくということ。
出会う前とは自分が変わっているということ。夢のような世界を体験して、帰ってくる。
そしてまた、ここで生きる。
物語を携えて。
元々飽きっぽくてすぐ退屈してしまう性格もあって、仕事やら育児やらに追われてる時期に「人生は死ぬまでの暇つぶし」なんてよく聞く言葉を、上手いこというなぁ、と採用してた時期もあった。
でも最近はたと気づいたのだけど、自分は暇つぶしで生きていたくなんて全くもってないんだった!
ずっとワクワクしていたい。死ぬまでワクワクしたいのってYUKIも歌ってるし、鬼滅の刃だったら煉獄さんみたいに心を燃やしていたいし、君たちはどう生きるかで言ったらヒミみたいに在りたい。
そうか、「人生は死ぬまでの暇つぶし」はあきらめ癖がついてる時に最適な言葉だったのかもしれない。
まぁ、こんなもんでしょ。仕方ないよ世の中は厳しいし現実は変わらないし、自分はこんなもんだし…的な。
それはそれで悪くはないんだけどさ、ほんとの喜びみたいなものに触れたことがあれば、それでは満足できない時が来るんじゃないかな。
燻ってる炎をちゃんと燃やしてあげないとかわいそうだ、自分が。
せっかく産まれて来たんだもん。
今はそう思えてる。