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映画日記『La La Land』
まだ大学生だったあの頃に映画館で見た映画。
確か当時付き合い始めたばかりの恋人と見に行った私には残酷なラストだった。
それから数年後社会人になり、インドに行く飛行機の中でこの映画を見た。
いつの間にかミアとセブの選択が、私にとっても選択肢のひとつになっていた。
ポップな色使い、夢を追う人たちの姿、ジャズ。
ハリウッドの映画の世界に浸り安心しきったところで、現実世界に戻される。
キャリアか恋か。
タイミングや様々な事情から、別れを選ぶこともあると思う。
一見この映画はこの命題を扱っているようにも見え、私もそう思っていたが、最近少し違うのではないかと思い始めた。
自分がそのキャリアを選んだ時に、自分はその人と一緒にいたいのか。
その人がそのキャリアを選んだ時に、自分はその人と一緒にいたいのか。
そしてそれが、今の、これからのふたりにとってベストな選択なのか。
それは純粋に本人たちの「意思」に依存するのではないか。
最後のシーンで、あったかもしれないもうひとつの人生が描かれる。
そして現実・現在に戻り、ふたりはそっと微笑み合う。
大学生の私は「もうひとつの人生」が現実であれば良いのにと思った。
今の私は、なぜふたりがそっと微笑んだのかがわかる気がする。