しゃべりたいふたり〜第3回 俺たちの聖域_図書館〜
やすこ:今回のテーマは図書館にしようと思うの。この間ね、『読みたいふたり』の本を仕入れに図書館に行ったときに、図書館について語ったらおもしろいかもって思ってさ。
かおり:図書館?確かに私たち、図書館ヘビーユーザーだけど、改めて語ることってあるかな
やすこ:例えば、図書館のこんなところがいいよねー、とか?
かおり:図書館のいいところ。そりゃ、何といっても税金で買った本がタダで読めるところ(笑)そのままだけど。
やすこ:それはそう!あと、ちょっと気になったレベルの本を気軽に借りれるところがいい。いちいち全部買ってたら本棚がいっぱいになっちゃうけど、図書館の本なら読んで返せばいいしね。
かおり:ほとんどの本は一度読んだら満足だし、すごく気に入ったら後で買ってもいいしね。
やすこ:うん。でもさ、意外と気に入った本でも買わずに何度も借りちゃったりする……もういい加減買ったらいいと思うくらいリピートしちゃってる本が何冊かある。
かおり:私も!私は古い建築物が好きで、建物の写真集が好きなんだよね。でも、高くて買うのは躊躇するものも多いから図書館でよく借りるよ。それほど人気があるわけじゃないから、読みたいときに割といつでも借りられるし。ありがたいよね。図書館は。
やすこ:うん。私たちさ、図書館で借りておもしろかった本をLINEでお知らせしあったりするよね。相手が読んでもいいし、読まなくてもいいんだけど、タダだし、今読み終わったんだけどおもしろかったよーって伝えるには、図書館の本は紹介しやすくて、つい連絡しちゃう。
かおり:そうそう。面白い本ってつい勧めたくなるけど、おすすめして「買いました」って言われちゃうとちょっと責任感じるというか、「大丈夫?面白かった?」って気になっちゃうけど、図書館の本なら好みに合わなかったとしても「そんなこともあるよね」って(笑)
やすこ:私たちのいわばホームの公立図書館があるでしょ。私はね、まあ近いっていうのもあるけど、ホームの図書館に行くとなんかほっとする。私の本棚的な感じだから探したい本はすぐ探せるし。
かおり:わかるわ。あのね、これ私だけじゃないと思うんだけど、馴染みの図書館だと本棚に呼ばれるというか、面白い本を見つけやすくなるような気がする。最近私、借りる本借りる本当たりだらけ!ホクホクしちゃう♪
やすこ:ねー。図書館に行って、借りたかった本とかものすごく好みの本を見つけてさ。それだけでテンションあがって、ごきげんで家に帰る私たちってコスパがいいよね(笑)
かおり:まさに。払った税金をこれで取り戻している…!
やすこ:まだ税金にこだわる?(笑)
かおり:そういう本があるんだよ。「税金で買った本」。漫画だけど(笑)
だけど10代までは市の図書館というより専ら学校の図書室のお世話になってたな~、私。田舎だったから近くに大きい図書館もなかったし。
やすこ:そうなんだ。そう言えばうちの花は高校を図書館で選んでたわね。オープンキャンパスで立派な図書館がある高校に出会ってしまって、もうここに絶対に行く!って。高校の3年間はずっと図書委員で図書館に入り浸ってたらしいわ。
かおり:ああ、私も見学したことあるけど確かにあの学校の図書館はすごかった。学校って結構窮屈なところだから、図書室が心のよりどころになる時もあるよね。その場所自体が救いになることもあるし、司書さんがぴったりな本を勧めてくれたりすることもあるし。
やすこ:その時の自分に寄り添ってくれたり背中を押してくれたり、いい本との出会いって宝物だよね。それに、特に子どもたちにとっては安心して居られる場所としても、図書室の役割はすごく大きい。
かおり:うん、図書館の役割って、ただ本を並べて置いておく場所、じゃないんだよね。
やすこ:前に貸してくれた青山美智子の「お探し物は図書室まで」って、ちょっとそんな感じあったよね。背中を押してくれる本との出会い。あれ好きだったな。
かおり:図書館を舞台にした本はいい話が多い気がする。本好きの愛が溢れる場所だからかな?
やすこ:まさに俺たちの聖域(笑)