異変
ほー、何聴いてらっしゃるの。
毒。
ほー、毒。
ね、悪いだろう。
あら、良うございますよ。
なに。良いわけなかろう。
うふふ、そうおっしゃいますか。
なんだ、気味が悪い。どういうことだ。
それではこれで。
おい、待て。
なんでせう。
……僕を助けてくれやしないか。
あら、何か異変でもございまして。
なんだ。僕の話を聞いていなかったのか。
あら、毒を聞いておりました故。
なに。ふざけているのか。
あらあら、申し訳ございませぬ。
それで、何故斯様に聞いたのだ。
あら、貴方は何も異変などありゃしませぬ様見えます故。
僕は異変がありながらも無き様にて振る舞わなければならんのだ。
ややこしい方。
兎に角、僕を構ってくれやしないか。
御あいにく様。あたくしも時間でしてね。
なに。
去ぬべき時なのです。
待て、行かないでおくれ。
左様なら。
おい、待ってくれ。行かないでおくれ。
須らく去ぬべき時なり。
なにを言ってるんだ。
もうあたくしは黄泉へ去ぬべき時なのです。お互い様じゃありませんか。
なに…。
毒が廻って参りました。さあ、川へ飛び込む時なのです。
おい、待っておくれ。覚悟が出来ていない。
なにをお言い。毒を聴いていたではありませぬか。
な、これは…。
ほほう、黄泉へ往ぬ御覚悟もせで毒を耳に廻して遊んでいたと。
悪かった。遊びはもう止める。勘弁してくれ。
なにが勘弁でせうか。時が廻り、毒が廻り、黄泉の舞踏は廻る廻る。鬱屈と交わり洗濯さるるが定め。うらめしや。うらめしや。うらめしや。
面白半分だったのだ。うらめしや、などと言わないでおくれ。
うらめしや。
うらめしや。うらめしや。うらめしや。うらめしや。。。。。。。
うらめしや。 。
うらめしや。 。
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寒いですね。 。 。
ああ、寒いな。 。 。
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