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白い布
白は何色にも染ることができるから
人間の心が白い布だったとしたら
きっとみんなおとなになるにつれて黒くなってしまう、これ以上何色にもなれないってくらいに
だけどこの世界には汚れてはその汚れを丁寧に、丁寧に洗い流している人間がいる
ひたすらに、その作業は決して簡単では無い
洗う度に白い布はぼろぼろになってしまう
故にそうした人間はみな、儚く脆い
この世に生きている限り、汚れてしまうことを回避することなど不可能に近いからこそ
その汚れを、布に装飾していってほしいと願う
心の白い布は、自らが纏う武装だ
白くあろうとする必要はない
自らの手で如何に美しく仕上げるか
何色にも染まることが出来なくなってしまっても
それが己を象徴する布としてふさわしいと思えるのであれば
それでも構わないのではないだろうか