自主学習で、埴輪(はにわ)について子どもと学んでみた
子どもの宿題に出る「自主学習」。いつもテーマに困るこの課題に、親子で取り組んでみた。子どもと一緒に調べることで、親にも新たな発見が!
埴輪に興味を持ったかも?
仕事の関係で、「埴輪」に関する資料を見ていたところ、子どもが「それ、なに?」と聞いてきた。母は、仕事で関わっている「はなかっぱ」のために「埴輪」について調べていたのだ。
ご存じだろうか? 「はなかっぱ」に登場する、ももかっぱちゃん。実はものすごい埴輪好きなのだ!
興味をもったら、自主学習に!
毎回テーマ選びに苦戦をする自主学習。「それ、なに?」と聞いてきたということは興味をもったということ? 手元にあった埴輪の本を手渡し、「昔のお墓にかざってあったものだ」ということを伝える。さまざまな形の埴輪に、子どもも興味しんしん! 人の形をしたものや、動物の形をしたもの、家の形などさまざまな埴輪をみているうちに、その表情や動き、細かい造形にひかれたようだった。
「埴輪を自主学習のテーマにしたら?」と提案すると、「やってみる!」とやる気まんまんに。
よし! 今回の自主学習は乗り切れそうだ!
資料を増やして深く調べる
手元にあったものは、埴輪の写真がとても魅力的だが、そもそも埴輪が置かれていた古墳や時代背景のようなものが見えてこない。そこで、子どもといっしょにさっそく図書館へ行って埴輪が載っていそうな本を借りてきた。これだけあれば、資料もばっちり。
調べた、書いた!
資料をもとに、自分なりにまとめたノートがこちら。興味をもったことだから、ぎゅっと集中して取り組むことができた。これをもう少し発展させれば自由研究にも応用できるかも……?
おとなの疑問「埴輪と土偶って何が違うの?」(土偶の方が先輩!)
今回の件を職場で話すと、多くの人から「埴輪と土偶って違うんだよね……?」という質問をいただいた。はい。ちがいます。確かに私も埴輪について調べるまではほぼ同じだと思っていたのだが……。
土偶……縄文時代に作られた。土でできていて、人の形をしているもの(とくに女性)が多い。呪術や祭祀の道具として用いられたと考えられている。
埴輪……古墳時代に作られた。素焼きの土器で、大きな壺のような形をしていたり、人や動物、家などさまざまな形をしている。古墳の上や周りに置かれ、葬られた人が死後の世界で不自由をしないようにや、古墳の主の栄光を見せるために置かれたといわれている。
仕事のために資料を集めた埴輪だったけれど、子どもと一緒に調べるうちに、ぼんやりとしたものがしっかりとした知識になって親子ともに身についたので、とてもよい学習になりました。みなさんも、ぜひ親子での自主学習をしてみてください。埴輪は知れば知るほど魅力が多く親子でファンになりそう。今度本物の埴輪を見に行こうと話しています。