乗り換えの効かない乗り物
小学生の時に、飽きるほどマリオカートをしました。
レースをするにしろ、風船バトルをするにしろ、私が選ぶのは、いつもノコノコかキノピオ。
馬力はないけれど、軽快で、小回りの利くのが好きでした。
選ぶのは、たぶん私にとって、「理想的な」乗り物だったのだと思います。
私は、軽快で、小回りの利くのが、かっこいいと思っている。
でも、それは私とイコールではない。
むしろ、逆だからこそ憧れるんじゃないかと思います。
そろそろ、気づいてきました、自分が実際にはどういう乗り物に乗っているのか。
私はたぶん、実際には、クッパかドンキーコングなんです。
細かい動きが苦手な、パワフル直進型。
別に、そうなりたくて、そうなったわけじゃない。
気づいた時にはすでに、そういう乗り物に乗っていた。
意志の力でなんとかできることなんて、たかが知れてます。
だから、本気でなくていいときには、自分がかっこいいと思うような、小回りの利く、軽い感じに見せようと振る舞っている。
でも、結局これまで、恋愛とか、育児とか、仕事とか、人生にとって自分がとても大事だと思うことについては、常にクッパかドンキーコングだったんです。
どうしようもなく。
乗り換え不可能な乗り物に乗っているんだなぁということに、最近、気づいてきました。
「これに乗ろうっと」って、選んで乗れるようなものじゃない。
私は、与えられたこの自分という乗り物を、なんとか乗りこなしていくしかない。
大事なのは、その乗り物がどういうタイプかを知る、ということで。
活かし方も、かかわり方も、いたわり方も、たぶん、それによって見えてくる。
クッパやドンキーコングにはクッパやドンキーコングなりの、やり方がある。
一人では、自分のできる範囲のことしか、できないものだから。
そんな、大した力はないのだから。
いろんな人に甘えて、助けてもらって、感謝して、自分をうまく乗りこなしつつ、楽しくやっていけたら、と。
思うのです、最近。
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