高畑勲展感想(ただの自分用メモ)
2020年8月9日
岡山美術館で開かれている高畑勲展に赴いた。
高畑勲は、中学の大先輩である。
世界的アニメーション演出家である同氏が残した
メモ書き、ノート、企画書案、絵コンテ、作画支持
などが展示されており
高畑勲という人物がアニメーションに費やした
歳月と情熱が伺えた。
同氏はこのような言葉を残している。
「思想」を「思想」として表現するのではなく、
物語を通して語るのだ
アニメーションという子どもでも浸しみやすい
コンテンツの最大の武器は
ここに隠されているのではないかと思った。
おそらく、子どもは大人よりその「思想」を感じている。言葉にはできなくても成長を遂げる中で、
アニメーションが教えてくれた「思想」を見出すことができる。
私も知らず知らずのうちにそうしているのだろう。
人間は一度あったことは忘れない。思い出せないだけだ。
高畑勲はアニメーションを通して「思想」を伝える為に、細部までこだわっていた。
「太陽の王子」ではアイヌ民族のハレを劇中歌で映し出すことで、その力強さが伝わってきた。
「アルプスの少女ハイジ」ではハイジの生活を感じてもらうため作品内には登場していない細々とした農耕民族の暮らしをノートにまとめていた。
「赤毛のアン」ではアンのキャラクターデザイン担当者に対して高畑勲が「目立つようでいて、原作の通りおでこが出ていてそばかすが多いが将来は美人になることが想像できるようなキャラクターに」と指示していた。
「おもひでぽろぽろ」ではキャラクターの口の動かし方まで指示していた。
他にもまだまだ、細かな指示や描写が
みっちりとノートやメモ書きに書かれている。
余談
若き頃の高畑勲が東映の偉い人から怒られてる書面があって、なんか高畑勲でも怒られるんならこの先どんなことあっても余裕やんと思った。
パンダコパンダの所のメモ書きに
「パパはパイプのパパ」って走り書きがしてあって
やば!主題歌やん!ってなった