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クトゥルフ神話TRPG「Good morning All」大神&ポラリス【KP目線感想】

シナリオ:Good morning ALL
作:あお様

第三陣にお誘いしたのは絶対このシナリオ好きだと思う!!と思っていたお友達です。その人にお願いして直接交流のある仲良しさんを誘ってもらいました!私は普段決まった面子の中でしかTRPGをやらないので、初のゲスト回といった感じでとってもワクワクしながら当日を楽しみにさせて頂いておりました。

それくらい、Good morning ALLは素敵なシナリオだからみんなに経験してもらいたいし普段交流のない方たちが繰り広げる物語にもとっても興味があるので、いくら回してもまた別の人たちのを見てみたいなーって思ってしまいます。

さて、今更ではございますが今回もネタバレ全開になりますので未プレイの方はご注意下さい。

少女とおじさん

毎回キャラシートが提出されて来るときはワクワクします。一体どんなコンビの物語が見られるのかしら…とKPは一足先に色々想像する特権がありますからね!

今回はある意味王道とも言える美女と野獣のような組み合わせ!石に名前を付けて持ち歩いちゃうような可愛い美少女と退役の近い渋い軍人さん。キタキタキターー!!って叫びそうになるのを堪えるのに苦労しました。

しっかりと作り込まれたバックストーリーを見て、うっすらと感じる展開を予想し、私はこの段階で「やばい、私は泣かないようにしなければ……」と覚悟しておりましたw

どっぷり1日かけてのセッション

これまで長くかかるシナリオは3時間ずつくらいで切って別日に続きをという形式でやっていたのですが、今回は1日空いている日が全員一致するところがあったので1日丸ごと使ったセッションを計画致しました!これも私にとっては初めての経験でした。

朝10時からやって、1時間の食事休憩2回挟みながらですが、お疲れさまでした!と通話を切ったのは21時でした。本当に、文字通り丸1日一緒に遊んで頂きました。

私の感覚としてはちょっとした旅行でした。この日はずっと「Good morning ALL」の纏っている独特の空気が漂ってる感じで。進行役としてしっかりしなきゃ!という緊張感も常についてくるので気が抜けない感じはしましたが、一応シナリオ自体は3回目だしこのタイプのシナリオはどうやら回すのが得意みたいなので、これなら何とか頑張れるかな、という感じでした。

皆の予定ががっちり合わないと1日かけてというのは実現できないですが、実現した時にはすごく充実感があるし没入感も全然違うので、チャンスがあればまたやってみたいですね!

要所要所でイベントやキーアイテムが光る!

今回のお二人は会話の中でどんどんイベントを起こされていて、伏線を置いていかれる感じだったのでKPとしても見落としがないように結構気を張りました。

お二人の動きがとても活き活きしていて、目に浮かぶようでした。ギャグっぽい感じで茶化したりジャレたりするシーンもあれば、シリアスなロールのシーンもばっちりあって、アニメか漫画のような手法で描かれる「Good morning ALL」の世界が展開されていました。

軍人さんは強かった

今回の元重病人さんは軍人さんだったからでしょうか。いざという場面にめちゃくちゃ強かった印象でした。

POT16との対抗ロールに2回成功させる偉業のおかげで異形化を防いだ初めての事例でした。異形化してるとちょっとだけルリム・シャイコースとの戦闘が楽になるのですが、INTが下がるデメリットもあるし、大神さんは異形化しなくても十分強かったです。もともと身体能力が高かったのに加え能力値上昇の幅が大きかったことから、ダメージボーナスがギリギリ3d6のゾーンに入っていたのもあり戦闘でめちゃくちゃ大活躍でしたね!

ルリム・シャイコース襲撃のシーンでは即起きて、一撃で撤退させることに成功するし、脱出ではポラリスちゃんを背負って死なずに逃げ切りますし、絶対ここで死ぬだろうなーと思っていたムー大陸到着のシーンで着地に失敗しながらもダメージを1に抑えて乗り切るし。

当然ながらラスボスのガタノソア戦でも凄まじい活躍っぷりでした。ダメージのダイスロールがいまいち振るわない場面もありましたが、しっかりと攻撃を当てていく安定感があったのが強かったですね。

また、徐々に言いたいことを言うようになっていくポラリスちゃんの叱咤激励が緊迫感のあるガタノソア戦に花を添えていました。事実、叱咤激励ロール(APP*5)に成功したおかげでアマノムラクモが命中するシーンもあったのはバフのかけがいがあった感じでKPとしても嬉しかったです!

KPとしてヒントの出し方に迷う

プレイ中、丁寧に状況整理をされていて、ヒントが少ない中、かなり正解に近いところまで推理されていました。ただダイス目の都合で重要な情報を聞き出せずにいた為、迷走を余儀なくされていたような状態でした。

KPとしても、重要な情報を落としすぎないように台本から多少融通を利かせているつもりではあったのですが、調整ミスしたかなぁ……と思いつつ後の祭り。

その分、いいところで誘導しよう……と思っていたのですが、ヒントっていうのも本当に難しいなぁと今回は痛感しました。これが正解です!というのを出すのはあまりにもつまらないかな、と思うので出したヒントに対して違う解釈をされてしまった場合も、あまり露骨に「違います」とも言えなくて。

この部分はKPによっても判断とか意見が分かれるところかなと思います。でも、私の強みは「待てる」部分だと思ってるので、シナリオ的に白紙のところにいる間も、私の都合で進路の強制をしたくなくて。シナリオになかったとしても、その場所で悩んで何かをしようとしているキャラクターたちの気持ちを大切にしたくて。ストーリーももちろん大切だけど、そこでその子たちが「何を成したのか」という部分は、たとえ寄り道だったとしても自主的に動いた部分には意味があると思っています。正解に導くことも大事だけど、その過程で、その人だからこそやったことを踏まえながら尚且つ道に沿って、もしくは戻って頂いて進められればいいなと思っています。

でも多分、プレイヤーさんの中には、外れなんだったらさっさと言ってくれよ!って人もいると思うので、その辺は難しいですね。ここはもう私の持ち味として受け入れて頂くしかない部分だと思うのでよろしくお願いします、としか言えませんw

追加シーンはいつも名場面に

今回も迎えたのはコールドスリープを利用するEND:Aのパターンで終了でした。そして毎度毎度迎える、配信者むつーさんをリスペクトした不老不死さん側の記憶が無くなる寸前で最終確認をする追加シーン……動画をみていて、絶対これはやった方がいいと思って毎回挟ませて頂くのですが、正直このシーンは私もつらくて、いつも心が引きずられそうになります。

ポラリスちゃんは、何かをしたり証を残したりしたわけではありませんでしたが印象的な独白を残して静かに背を向けます。KPとしてここからのお仕事がめちゃくちゃ大事なのに「46億年の月日が…」と入る前に2拍ほど置いてマインドコントロールする必要がありました。ここはヤバすぎましたね…(後から聞く限り全員やばかったようですがw)

そしてまた始まる

鏡がより合わさった装置から放たれる月光で石造りの扉が開くシーンの再来。こちらのお二人には最後お話ししていませんでしたが、この鏡の装置はムーンレンズといって、シュブ=ニグラス招来に用いる装置です。この装置が作動して月の光が集まるとき、シュブ=ニグラスは招来に応じて現れます。だからこそ、大神さんといつかまた会えるように、この場所にコールドスリープ装置を移動していたのかもしれません。

一番最初の導入シーンで月の光に導かれるとき、ちょっとしたロールプレイを挟んでもらいますが、それがこのエンディングにつながります。それぞれ本当に少しずつの違いになりますが、ロールプレイに沿う形で表現は微妙に違う拘りがあります。

このシナリオ自体が膨大な時間をかけて地球自体が滅亡と再生を繰り返しているのではないか…という説を体現しているそうです。こうしてまた新たに始まった歴史と動き出した時間の中で、彼らがどんな人生を過ごしていくのか……想像するといつまでも余韻の中に取り残されてしまいそうになります。

そんな素敵な物語を紡いだお二人と共に旅が出来て、とても美しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました!

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