自作PCパーツの選び方 電源
ご覧いただきありがとうございます。
「PCパーツの選び方」はシリーズものとしてマガジンにまとめています。お好きなところからご覧いただけますので、ぜひご活用ください!
電源選択のポイントは概ね以下です。
サイズ
電源容量と電力効率
ファンレス機能の有無
12V HPWR対応の有無
サイズ
サイズは大きく分けて「ATX」「SFX-L」「SFX」の3種類があります。
ATX電源が一番大きく、FSX電源が一番小さい。SFX-Lはその中間です。
この中からどのサイズの電源を選べばよいかはケースの仕様によって変わってきますので、ケースの製品ページを確認しましょう。
ようくんが購入した「NCASE T1 V2.5」の製品ページには以下のように記載があります。
英語表記で分かりづらいですが、SFXは可能、SFX-Lは可能ではあるが水冷式の場合は推奨しない、と記載されています。このように、ケースによって指定があるので確認するようにしましょう。
電源容量と電力効率
構成パーツの総消費電力の2倍を見積もっておこう、というのが自作PC界隈では一般論のようです。どういうことかというと、その電源がもつ容量の50%あたりで電力効率が最大に達することからくる理屈だそうです。
ようくんが購入した電源「FSP DAGGER PRO 850W」の製品ページを見てみても、それを示唆するようなグラフが掲載されています。
この画像の部分ですね。
この電源の最大容量である850Wの50%付近で電力効率が最大になります。つまり、電気を効率よく使うためには電源をフルパワーで使うのではなく、50%程度のパワーで動かせば電気のロスを最小限に抑えられますよ、という意味です。
これが総消費電力の2倍で見積れと言われる所以になります。
ただ、効率は落ちてもちゃんと850Wでの出力は可能ですので、絶対に2倍量で見積もらないといけないわけではありません。
電源のワット数を計算するサイトがあるので紹介しておきます。
※MSIのサイトですがようくんはMSIの回しものではありません。
https://jp.msi.com/power-supply-calculator
ここに、今回購入したパーツの情報を入力して計算するとこのような結果が表示されます。
ちなみに、今回購入したパーツの情報はこちらからもご覧いただけます。
この計算結果を信じるのであれば、630W以上の電源を購入すればよいということになります。
ただ、630Wなんて都合のよい容量の電源は売っていないので、650W、750Wあたりの製品から選ぶことになるでしょう。
ファンレス機能の有無
電源の中にはファンレス機能つきの電源が販売されています。
正確には「セミファンレス」と呼ばれ、電気をあまり使わないときはファンが停止し、ある閾値を超えたあたりからファンが回りだすという機能です。
先ほど紹介した電源(FSP DAGGER PRO 850W)もセミファンレス機能が搭載されています。では、いつからファンが回り始めるのか。この電源はしっかり説明が記載されていて安心します。
これを見ると、最大容量の20%(170W)を超えたあたりから徐々にファンが回りはじめ、消費電力に応じた騒音レベルが記載されています。
騒音をなるべく抑えたい場合は、セミファンレス機能付きの電源を選ぶとよいでしょう。
12V HPWR対応の有無
「12ボルトハイパワー」と読みます。
PCパーツは基本的にマザーボードから電気の共有を受けるのですが、CPUやグラボのように消費電力の大きなパーツは「補助電源」が必要になります。そのため、電源ユニットにもマザーボード、CPU、グラボ、それぞれ専用の電源コネクタが搭載されています。
この12V HPWRというのは、グラボ用の補助電源のコネクタのことであり、RTX40シリーズのグラボは12V HPWRコネクタに対応していることが多いようです。
12V HPWRコネクタ(ケーブル)がなくてもRTX40シリーズのグラボを動かすことはできますが、変換用のコネクタも必要になるため、これから新たにPCを組まれる方は12V HPWR対応の電源を選ぶとよいでしょう。
FSP DAGGER PRO 850Wを選んだ理由は?
ケース(NCASE T1 V2.5)の仕様上、SFX電源が必要だった
静音化のため、セミファンレス機能付きがよかった
静音化のため、推奨よりも大容量の電源を選ぶことにより、なるべくファンが回りづらい状況を作りたかった
ケーブル類がごちゃつくのを防ぐため、12VHPWR対応がよかった
さいごに
ご覧いただきありがとうございました。
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まとめると、ケースによって電源サイズを選ぶこと、必要に応じてセミファンレス機能付きを選ぶこと、グラボによって12V HPWR対応の電源を選んだほうがよいことがポイントでした。
ちなみに、今回自作する上で静音化は重要テーマのひとつでした。同様スペックの電源は他にも存在しますがこの電源がコスパ良さそうでしたのでこちらの製品をを選択いたしました。