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人材の流出を悲しむ、のではなく、輩出した人財が応援してくれることを楽しむ、という話
公務員の世界でも人材の流動化が激しくなってきています。やりがいと安定だけで、人材が集まるような、甘い世界ではなくなってます。
先日は職員不足により、税金の通知が遅れるという、市民サービスの低下に繋がった事例がニュースになっていました。職員が減り、組織力が低下することで、必要な行政サービスが提供できなくなる(もしくは大幅に遅延するなど)事態になることが増えることも、予想されます。
優秀な人材が組織を去っていくことは、残る職員にとっては寂しいことであり、残念であり、将来の組織のあり方に不安を抱くものになります。
自治体の人材流動化は問題か
そんな話をいつものように後輩と話をしていました。人材の流出ってホントに課題だよねーというトーンで。
するとその後輩は「そんなに問題ですかね?」と腑に落ちない様子。
わたしは、将来を担う若手が少なくなると仕事は回らなくなるしねーと追加でコメントします。
すると、後輩は
「確かにそれはそうかもしれませんが、自治体から民間企業へ転職した人が、自治体の抱える課題とか苦労を知って、外から応援してくれると思えば、良い面もあると思いますよ。」
なんてポジティブなんだ!と思わなくもないですが、「人材の流出だー」と若手の転職をなげくより、よっぽど健全で、前向き。後輩の視点にハッとしました。
その後輩は続けます。
「転職したから分かる、自治体の良さにも気づいて、紹介してくれるかもしれないですしね」
それも確かに。ものごとには、100%良いことも、100%悪いこともない。すべては、メリットもデメリットもある。
転職した元同僚からは、
自由が手に入った一方で、育休産休制度が取りにくい(在職年数があったり期間が短かったりする)とか、給与は高いが労働時間が長くて単価にすると低いとか、健康を害したときどうなるか不安、ボーナスがあてにできなくて不安とか、を聞いたりする。
そんなの民間では当たり前だよ!ということも、自治体職員には新鮮で時には残念だったりする。もちろん逆に、公務員でなくてよかっと思うことも多いと思う。
その後輩も、別自治体からの転職組で同じ業界のなかでも違いを感じることもあるみたい。
応援してもらえる組織になる
ながらく終身雇用が定着していた公務員業界ですが、今後は、民間企業も含めた、人材獲得競争の荒波にさらされることになります。(というか、既に大きな課題になっています)
新たなステージに旅立つ職員が、外から応援したいと思ってもらえるよう、組織風土の改善、関係性の継続など、やるべきことは多いと感じます。
最近は、退職者に戻ってきてもらう採用区分を設ける自治体も増えてきました。
民間企業や独立で得た知識や経験を、また自治体運営に役立ててもらう。
そんな人も多くなるかもしれません。そういう意味では、人材の流動化も自治体経営に良い影響を及ぼす可能性を秘めています。
応援してもらう、ファンになってもらう。
そんな取組みが出来たらいいなと思っています。